映画「いま、会いにゆきます」の
小ネタや
設定を集めてみました。
2時間という短い時間の中にも、時間軸を利用したリンクや意味深な設定などが散りばめられています。
DVDの収録時間も合わせて書きました。
※凡例 …
[ Chapter5 (23:50〜) ] ←これはDVDチャプター5の23分50秒あたりに該当のシーンがあるという意味です(すべて本編DVD)。
↓以下ネタバレありなので映画を見た人用です。
↓澪と回想シーン
■ ピンクのカーディガン
物語の序盤、廃工場のドアの前で、巧と佑司の前に突然姿を現した
澪。
この時の
服装(白のドレスにピンクのカーディガン)は、大学で巧を追いかけて事故に遭った時の服装と同じです。
さらに、梅雨が明けて帰る時も同じ服装。
なので「
事故に遭う(現在)
→タイムスリップして廃工場へ(未来)
→6週間の奇跡
→病院のベッドの上(現在)」という時系列の繋がりがわかります。
・構内で巧を追いかける澪視点の回想シーン
[ Chapter16 (1:45:50〜) ]
・廃工場で現れる澪
[ Chapter5 (23:50〜) ]
・梅雨が明け、澪は帰ることに…
[ Chapter14 (1:28:20〜) ]
↑いずれも同じ服装
■ 初デートの澪の微笑と巧の戸惑い -7/10up-
シャーペンを返すため、高校卒業後に初めて会うことになった巧と澪。
用件が済んで帰ろうとする澪に、「あのう…コーヒーとか飲む時間ない?」と思いきって話しかけた巧。
このとき澪は無表情で「…ある」と答えましたが、ラストの澪視点の回想シーンでは、巧に見られないようにしながらも、
嬉しくて微笑んでいたことがわかります。
・巧視点の回想シーン
[ Chapter8 (46:45〜) ] ←澪の表情はわからない
・澪視点の回想シーン
[ Chapter16 (1:44:10〜) ] ←嬉しそうに微笑む澪
さらに! このシーンはラストの澪視点の回想だと、二人の表情とピュアな気持ちがよくわかって面白いです。
1. ボールペンを渡した後、「久しぶりだね、元気だった?」と聞かれ、澪は嬉しくてたまらないのか
かすかに微笑んで、巧の次の言葉に期待します。
でも「あ、じゃ…」と急に別れを告げられ、澪は口を開けて
一瞬呆然としてしまいます。巧視点の回想では見れないシーンなので、巧はこの時の澪の気持ちはわからなかったんですね。
・澪視点の回想シーン
[ Chapter16 (1:43:45〜) ] ←微笑んだ後、落胆する澪の表情のアップ
2. その後、「あのう…」と呼び止めた時の、巧の
自信のなさそうな表情もよくわかります。
・澪視点の回想シーン
[ Chapter16 (1:44:00〜) ] ←自信なさげに呼び止める巧
■ 自転車を倒して靴ひもを結ぶ巧
澪が帰ってきた翌朝、自転車で出勤する巧を呼び止めて、靴ひもがほどけているのを指摘するシーン。
巧は靴に気を取られて
自転車を倒してしまい、苦笑しながら靴ひもを結びます。
澪はそんな巧を見て
クスッと笑うシーン。
巧と澪がまだ同じクラスではなかった高校1年の時にも似たシーンがあります。
同じように自転車を倒してしまい、そんな巧を見てクスッと笑う澪。
高校時代の巧と澪を演じた浅利陽介&大塚ちひろさんは二人の演技を研究したそうで、この時の
仕草がとても似ているのが面白いです。
・現在:澪に指摘されて靴ひもを結ぶ巧
[ Chapter7 (34:25〜) ]
・高校1年:澪に指摘されて靴ひもを結ぶ巧
[ Chapter16 (1:38:50〜) ]
■ 澪の感謝
高校の卒業式の日、巧は澪にサインを求められ、「
ありがとう・・・君の隣はいごこちがよかったです」と書きました。
同じように、澪は最後に「
ありがとう・・・あなたの隣はいごこちがよかったです」と言い残して巧の前から去っていく…。
挨拶しかできなかった二人が近づくきっかけになったのが、サイン帳にメッセージを書いた卒業式のシーン。
そして二人の別れの際にも同じメッセージが。相手への感謝の気持ちがそこにはあります。
・卒業式の日、サインを求められて書く巧
[ Chapter8 (43:45〜) ]
・澪が別れを告げて去っていくシーン
[ Chapter15 (1:36:35〜) ]
■ ひまわり畑の澪
高校時代や初デートの時の、どこか控え目な態度と比べて、
大人びた表情でひまわり畑に現れた澪。
また
母性的で、澪の微笑みには巧を包み込む包容力に満ちていました。
その理由がラストシーンで初めてわかるのも感動を誘いますね(タイムスリップして帰ってきたのですべてを知っていた)。
・巧視点の回想〜ひまわり畑
[ Chapter11 (1:08:55〜) ]
・澪視点の回想〜ひまわり畑
[ Chapter17 (1:51:45〜) ]
■ 高1の巧のレースと澪の行動 -6/30up-
高1の時に出場した
陸上競技で、巧はレース中にユニフォームを引っ張られて転倒します。その表彰式の最中にトラック内の照明が落ちますが、ラストの澪の回想で犯人は澪だったことがわかります。
面白いのは、巧・澪の回想シーン両方に、
巧と澪が小さく登場しています。
巧視点の回想シーン … トラックを後にする巧。画面の奥では制服姿の澪が管理室に入っていく。
澪視点の回想シーン … 管理室へと向かう澪。画面の奥にはトラックを後にする巧が。
小さくぼんやりとしか見えませんが、この2つのシーンを照らし合わせて見るとすぐわかります。細かいところですが凝っていて面白いですね。
・巧視点の回想〜表彰式
[ Chapter8 (41:30〜) ]
・澪視点の回想〜表彰式
[ Chapter16 (1:40:00〜) ]
■ ひまわりの花言葉 -7/8up-
ひまわりの花言葉のひとつに「
いつもそばにいるよ」というのがあります。
澪が再会場所にひまわり畑を選んだのは、巧に寄り添うことを誓った澪の気持ちや愛情が現れていると解釈できますね。
また、去らなければならない運命を知った後に、庭にひまわりの種を植えたのは、佑司と巧の近くには「いつもそばにママがいるよ」という気持ちが込められていたのかもしれません。
そう考えるとより感動が増すのが澪のひまわりです。
■ 愛する準備ができている -7/13up-
高校時代の回想が始まってすぐのシーン。
英語の授業中に巧のナレーションが入って澪が真面目な生徒であることを説明しますが、英語の教師も授業を続けています。
DVDの字幕には出ないけど教師はこんなことを言ってます。
このready to〜というは、もう何々する準備ができているという時に使われるんだ
(黒板に書きながら)これは、You're ready to fall in love.
(教室から笑い声が起きる)
訳は、もういつでも愛する準備ができている
先生が17の頃はもうバリバリ…
授業の内容まで二人の恋とリンクしてますね(笑)
このシーンで巧と澪が一瞬だけ見つめ合うのが印象的ですが、この時には二人とも想いを秘めながらも恋に落ちていたわけで、「愛する準備」ができていたのでしょう。
・高校時代:英語の授業のシーン
[ Chapter8 (39:30〜) ]
■ 澪の手紙 -7/21up-
発病したことで大学を中退し、澪との連絡も絶っていた巧。
そんな巧の元に届いた
澪からの手紙。巧が寝転がって読むシーンで、少し見づらいですがその内容を見ることができます。
秋穂くんがすすめてくれた
カート・ヴォネガットの「タイタンの妖女」を
今、読んでいます。
私も、最後の場面で泣いてしまいました。
文章がすごく風変わりなんだけど、魅力的で
すぐに不思議な世界に引き込まれました。
次は「モンキーハウスへようこそ」を
読むつもりです。感想また書きますね。
最近手紙が来ないので、ちょっと心配しています。
陸上の練習、大変ですか?
大学忙しいのかな。それとも何か
あったのかな…って色々考えてしまいます。
私でよければ何でも話して下さいね。
声だけでもいいから聞きたいです。
それでは、また書きますね。
榎田 澪
原作でも連絡を絶った巧の元に澪からの手紙が届きますが(原作 p.200)、「控えめな言葉で綴られていた」としか説明がありませんでした。手紙からは巧を心配する気持ちや澪の暖かさが感じられますね。
ちなみに「タイタンの妖女」も「モンキーハウスへようこそ」もカート・ヴォネガット・ジュニアのSF小説です(原作&映画の巧はこの作家の本が好き)。
そして巧がバイトするリサイクルショップの店名は「
モンキーハウス」。そこに訪れた澪はまさに「モンキーハウスへようこそ」という状態に…(笑)
・澪の手紙を読む巧
[ Chapter11 (1:04:55〜) ]
・店の壁には「モンキーハウス」という看板が
[ Chapter11 (1:05:55〜) ]
↓小ネタ
■ 生まれるのは男の子?女の子?
巧と澪が数年前に撮られた
ビデオカメラのテープを見るシーン。
森を歩きながら「男の子だと思う? 女の子だと思う?」と聞く巧。
妊娠中の澪が「
かわいい男の子」と答えると、「なんでわかるの?」と巧。
澪は「内緒…んふふ」と微笑みます。
タイムスリップを経験した澪は、かわいい男の子の佑司が生まれることを知っていたんですね。
・ビデオカメラのテープを見る巧と澪
[ Chapter9 (52:30〜) ]
■ やっぱりまずかったカレー?
澪が帰ってくる前のストーリー序盤で、巧が作った
まずいカレーライス。
「まずいね」と申し訳なさそうに言う巧に対して、佑司はかばうように「大丈夫、食べられるよ」と言って食べる。
父を支える佑司の思いやりが感じられるシーンですが、
その直後に
まだ半分ぐらい残っているにも関わらず、「ごちそうさま」と言って流しへ持って行きます。
やっぱりまずかった…?
・カレーを残して流し台に持っていく佑司
[ Chapter3 (15:05〜) ]
■ 野口先生の机に置かれた写真
巧の主治医・野口先生の机には、写真立てに収められた1枚の女性の写真が。
「ビデオや写真の中でしか、澪を感じることができない」と巧が言った後、野口先生は
チラっと写真の方を見ます。
いかにも意味深な演出ですね。この女性は一体誰なのでしょうか…?
推測1. 妻or恋人の写真 … 野口先生もまた、過去に愛する人を失くした。
推測2. 妹の写真 … 野口先生は原作でのノンブル先生と似たような役割を果たしています。ノンブル先生は妹を看病して生きながらも、先立たれてしまった。
同じように野口先生にも病気の妹がいて、病気を治したくて医師の道へと進んだ。しかし妹は先立ってしまった…。
・野口先生の机には1枚の写真が…
[ Chapter3 (12:55〜) ]
■ 自転車で追い抜く巧 -6/30up-
毎朝、
自転車で通勤している巧ですが、病気のせいかあまり早くは走れず、いつも通学中の女子高生に追い抜かれてしまいます。
でも澪が帰ってきて幸せな日常がもどり、元気になった巧は、負けずに抜き返す。巧の心境の変化がこんなところにも描かれていますね。
・自転車で追い抜かれる巧
[ Chapter3 (7:50〜) ]
・自転車で抜き返す巧
[ Chapter10 (59:45〜) ]
■ 置き忘れられたバスケットボール -6/30up-
高校を卒業して大学生になった巧。夏休みに
公衆電話から澪に電話をかけようとしますが、勇気が出ずにかけられないシーン。公衆電話の近くには
バスケットボールが置かれてあります。
雪のふる冬休みにようやく電話をかけることができた巧ですが、同じ場所にバスケットボールが!
・夏休みに電話をかけようとする巧
[ Chapter8 (44:35〜) ]
・冬休みに電話をかける巧
[ Chapter8 (45:00〜) ]
■ 上手にたまごを割る18歳の佑司 -6/30up-
映画の冒頭、秋穂家のシーンは18歳の佑司が
たまごを割って、目玉焼きを作るところから始まります。
この時、佑司は巧のように黄身をつぶさないのはもちろん、片手で鮮やかにたまごを割っていました。
これも澪に教わったおかげ?
・上手にたまごを割る18歳の佑司
[ Chapter1 (1:00〜) ]
・澪にたまごの割り方を教わる6歳の佑司
[ Chapter12 (1:15:00〜) ]
■ 3人で同じ方向を見つめる -7/8up-
お祭りの日の夜。澪のビデオを見返していた巧は、雷の音で窓の外を見ると、雨が降ってきます。佑司も起きて二人で雨を見つめるシーン。
この時、再生されっぱなしになっていたビデオの中の
澪も、巧と佑司と同じ方向を見つめます。
奇跡が起きる前夜、3人の会いたい気持ちが重なった?
・ビデオの中の澪が湖の方向を見つめる
[ Chapter4 (21:20〜) ]
■ 澪のほくろ -7/8up-
高校時代の澪を演じた
大塚ちひろさん。
大塚ちひろさんのあごには
ほくろはありませんが(参照:
大塚ちひろ公式サイト)、映画の中では澪役の竹内結子さんに合わせてあごにほくろが付けてあります。細かい演出!
・高校時代の澪(大塚ちひろ)の顔のアップ
[ Chapter16 (1:39:10) など ]
■ しりとりの謎 -7/10up-
澪との再会前、森へ向かう散歩中に、佑司と巧が
しりとりをします。
佑司「みず」
巧「ずわいがに」
佑司「あ、”ん”がついたー」
巧「え?」
もちろん「ずわいがに」は「ん」で終わってませんし、「ん」が含まれてすらいません。
それなのに自分の勝ちにしてしまう佑司のセンスに脱帽!
ちなみに澪が帰ってきた後、森への散歩中に、巧・佑司・澪の3人がしりとりをするシーンがあります。
こちらは3人の幸福が感じられる素敵なシーンになってますね。
・佑司と巧のしりとり(みず→ずわいがに…)
[ Chapter5 (21:40〜) ]
・佑司・巧・澪のしりとり(すずめ→めだか→かみ…)
[ Chapter10 (56:10〜) ]
■ 2種類の郵便ポスト -7/13up-
冒頭の、洋菓子店の店主が秋穂家へと向かってバイクを走らせるシーン。
かなり小さくですが、道路の脇に
四角い郵便ポストが見えます。
一方、物語のメインとなる12年前の、巧が出勤するシーンでは、今はあまり見かけなくなった昔風の
丸い郵便ポストが。
これは時の経過を演出したスタッフのこだわりのひとつで、映画公式サイトの
撮影日誌(7月21日)にも書かれています。
・道路の脇に四角い郵便ポストが
[ Chapter1 (00:50〜) ]
・道路の脇に丸い郵便ポスト
[ Chapter3 (07:30〜) ]
■ 野口医師の犬の名前 -7/13up-
物語序盤、巧が仕事帰りに野口診療所に立ち寄るシーン。
巧と野口先生が診療所内で話している間、佑司は先生の飼い犬と遊んでいます。
佑司が「
プー、お手」と言っていることから、犬の名前は
プーです。
これは原作のノンブル先生の飼い犬の名前と同じ。
野口医師もノンブル先生も、巧のよき相談相手であり理解者。両者の飼い犬の名前がリンクしています
・佑司がプーに話しかける
[ Chapter3 (12:05〜) ]
■ 先生の秘密 -7/14up-
澪が帰ってきた翌朝。嬉しくてたまらない佑司はそのことを友達に言おうとして、でも我慢して秘密にします。
それを聞いていた
晶子先生(YOU)は「うらやましいな、秘密があって」と言った後、
手首をチラっと見て、「いいもんだよ、秘密って」と言います。
このセリフから先生にも秘密があって、左手首のリストバンドと関係あることが想像できます。過去に自分を傷つけた秘密を持っていて、その傷が生徒への優しさや懐の深さを生んでいるのかもしれませんね。
・登校中、佑司と先生が会話する
[ Chapter7 (36:00〜) ]
■ ゆりかご -7/18up-
発病した巧は大学を中退して、リサイクルショップでバイトを始めます。
そこに澪が訪ねてくるわけですが、その直前の室内で巧が作業しているシーンで、店主が
赤ちゃんのゆりかごを抱えて巧の後を歩いていきます。
このゆりかごは巧と澪の行く末(佑司の誕生)をさりげなく暗示している…?
・ショップ店内で、店主がゆりかごを抱えて歩いていく
[ Chapter11 (1:05:15〜) ]
↓登場アイテム
■ 澪の日記帳
ラストシーンの、佑司が18歳の誕生日を迎えた未来。
巧は澪の日記を読み返した後、『
Happy Birthday 佑司へ』と書かれたバースデーカードと共に箱に入れます。
箱には『FOR YOU』というシールが貼られている。
澪の日記帳は、18歳になった佑司の誕生日プレゼントとして贈られたのでしょうね。
つまり今まで佑司は見たことがなく、幼い頃の6週間の奇蹟もハッキリとしないものだったのかも。(冒頭に「もしかしたらあれは霧の向こうの幻だったのかもしれない」という佑司のナレーションがある)
澪の日記帳を読んで父と母のかつての純愛を知った佑司は、
メイキングDVD「あの六週間の奇蹟」にあるように、二人の純愛の軌跡を回想する…という展開へとスムーズに繋がります。
・巧が澪の日記とバースデーカードを箱に入れる
[ Chapter18 (1:54:20〜) ]
■ 誕生日ケーキに書かれていた文字
6週間の奇蹟が終わる前夜・佑司の誕生日 … 『
ゆうじ おたんじょうび おめでとう』
佑司の18歳の誕生日 … 『
18才 おたんじょうび おめでとう ママより』
・7歳(?)の佑司の誕生日ケーキ
[ Chapter13 (1:22:50) ]
・18歳の佑司への誕生日ケーキ
[ Chapter18 (1:54:55) ]
■ 巧の青いペン -6/30up-
卒業式の時に、サイン帳に挟まれたままになっていた
巧の青いペン。
帰してもらうことをきっかけに二人が急接近することになった、運命のペンです。
サイン帳に書き込む時だけではなく、修学旅行の写真の番号をメモしようとする際にもバッグから出して使っていました。
そしてその後も巧はこの青いペンを使っていたみたいです。
雨の季節に澪が帰ってきて、幸福の真っ只中にある時、巧は職場で梅雨が長引くというニュースを見ます。
テレビを見ながらニヤニヤしている巧が持っているペンは、この運命の青いペンでした。
・職場で青いペンを使っている巧
[ Chapter10 (59:05〜) ] ← 今も同じペンを使っていた!
--青いペン登場シーン--
・修学旅行の写真番号をメモする巧
[ Chapter8 (42:30〜) ]
・サイン帳に書き込む巧
[ Chapter8 (43:40〜) ]
・運動場で澪がペンを返す
[ Chapter8 (46:05〜) ]
・澪の回想シーン:嬉しさのあまりペンにキスする澪
[ Chapter16 (1:43:25〜) ]
■ 四つ葉のクローバーを探す -6/30up-
澪が27〜28歳頃(?)の、まだ生きていた時に撮られたビデオを巧が見るシーン。ビデオの中の佑司は「ママの病気が治りますように」と言って、
四つ葉のクローバーを探しています。
そして6週間の奇蹟が終わり、澪が帰る日。ママに帰って欲しくない佑司は、必死に四つ葉のクローバーを探します。ついに見つけて「ママ、あったよ!」と言って駆けつけますが…すでに澪は帰った後でした。
・ビデオの中の佑司が四つ葉のクローバーを探す
[ Chapter4 (20:25〜) ]
・佑司は四つ葉のクローバーを見つけて駆けつけるが…
[ Chapter15 (1:37:00〜) ]
■ 四つ葉のクローバーのイラスト -7/13up-
↑のように本物の四つ葉のクローバーも登場しますが、それ以外にも幸福の象徴として
四つ葉のクローバーのイラストやマークをいくつか見ることができます。
● 澪の手紙
発病した巧は大学を中退し、澪との連絡も絶っていた。
それでも心配した澪が送ってきた手紙を、巧が寝転がって読むシーン。
このシーンで見える便箋は、四つ葉のクローバーのイラスト入りです。
・澪からの手紙を読む巧
[ Chapter11 (1:04:55〜) ]
● 澪が遺した絵本
絵本の裏面と背表紙の2箇所には、四つ葉のクローバーの刺繍(?)が施されています。
・澪は絵本を見つけて手に取る
[ Chapter10 (1:00:20〜) ]
● コップのイラスト
誕生日パーティーの時に、ビールorジュースが注がれている巧と澪のおそろいの透明のコップ。
側面に緑のイラストが見えますが、これは四つ葉のクローバーです。
本編では見にくいですが、DVD-BOX付属のメイキングDVDだとアップで写っているのでよくわかります。
・佑司の誕生日パーティー
[ Chapter13 (1:24:30〜) ]
● カメラのシール
誕生日パーティーの後に、3人で記念撮影をするシーン。巧がセルフタイマーをセットする際、カメラが写りますが、右下に四つ葉のクローバーのシールが貼られています。
・パーティーの後、記念撮影をする
[ Chapter13 (1:24:45〜) ]
● 澪のらくがき
澪視点の回想シーン。授業中に巧の似顔絵をノートに書く澪。その似顔絵の右下には四つ葉のクローバーのイラストが。
・授業中、ノートに似顔絵を描く澪
[ Chapter16 (1:40:50〜) ]
● 澪のお墓
澪のお墓の裏側には「Rest in Peace」の文字と共に、四つ葉のクローバーの印が彫られています。
・澪のお墓の前で手を合わせる巧と佑司
[ Chapter2 (4:30) ]
● 澪のサイン帳
二人を結びつけるきっかけとなった卒業式の時のサイン帳。
表紙には四つ葉のクローバーのシール(?)が2つ貼ってあるのが見えます。
・澪視点の回想:サイン帳を開いて巧の書き込みを見る澪
[ Chapter16 (1:42:05〜) ]
● 澪のぬいぐるみ -7/10up-
巧と澪の寝室。ベッドの横の電気スタンドの下に、小さな
アライグマのぬいぐるみが置かれています。
これはよく見ると高1の時の澪の勉強机の上に置かれていたものと同じなので、澪がずっと大切にしているぬいぐるみなんでしょうね。
・ベッドの横に小さなアライグマのぬいぐるみが
[ Chapter12 (1:15:00〜) ]
・高1:澪の勉強机の上にアライグマのぬいぐるみ
[ Chapter16 (1:39:25〜) ]
■ 巧の好きな音楽 -7/10up-
澪視点の回想シーン、喫茶店で巧が「
音楽ね、音楽はね、ピンク・フロイド…」と少し聞きにくいですが話しています(DVDの字幕には出ない)。
・喫茶店で「音楽はね、ピンク・フロイド…」と話す巧
[ Chapter16 (1:44:40〜) ]
このシーンで巧はイギリス出身のプログレッシブ・ロックバンド「ピンク・フロイド」(Pink Floyd)のファンであることがわかります。(原作にはなかったと思うので映画オリジナルの設定)
ファンを裏付ける小道具として、巧の部屋にはピンク・フロイドのアルバム「
原子心母」(ATOM HEART MOTHER)のレコードジャケットが立てかけられています(牛の写真)。
・巧の部屋にはレコードジャケットが
[ Chapter4 (21:20〜) ]
原子心母(Amazon)
テレビorPCの明度を暗くしていると見にくいですが、
巧と佑司が窓の外を見つめる21:20〜のカットの、右の棚に立てかけられています。
■ 巧の好きな小説 -7/10up-
高校時代の巧が授業中に読んでいた文庫本は2冊。
・カート・ヴォネガット・ジュニア「
スローターハウス5」(ハヤカワ文庫)
[ Chapter8 (39:35〜) ]
・カート・ヴォネガット・ジュニア「
タイタンの妖女」(ハヤカワ文庫)
[ Chapter8 (42:40〜) ]
どちらもSFの名作で、これは原作の設定が受け継がれています。(原作の巧はカート・ヴォネガット・ジュニアのSF小説が好き)
■ 澪の結婚指輪 -7/30up-
澪が帰ってきた翌朝。
巧を見送った後、澪は
結婚指輪を見つけて身に付けようとしますが、まだ巧の妻という実感が沸かないからか、やっぱり外します。
・澪は結婚指輪を身につけようとするがやめる
[ Chapter7 (35:10〜) ]
・その夜(?)、佑司と一緒に絵を描く澪(指輪をしてない)
[ Chapter7 (37:20〜) ]
その後、澪は巧との出会いを聞くことになります(高校時代〜初デートの回想)。
かつての二人の恋を聞いたことで「少しずつあなたに慣れていきたい、もう一度好きになっていきたいの…」と、再び巧を愛しはじめた澪。翌日から澪は結婚指輪を身につけています。
・アイロンをかける澪(指輪をしている)
[ Chapter9 (50:08〜) ]
そして澪が帰る日。巧は職場で梅雨明けを知ると、急いで家へと帰ります。
でもすでに澪は家を後にしていた…という場面。
テーブルの上には澪の絵本と日記帳が置かれていました。
巧は絵本を手にとって、澪が森のドアから帰ろうとしていることを知るわけですが、よく見ると
日記帳の上には結婚指輪が置かれています。
巧はそれを見てどう思ったのでしょう? せつないですね…。
・澪の日記帳の上には結婚指輪が…
[ Chapter14 (1:29:45〜) ]
↓日付について
■ 映画の時代設定 -7/8up-
テーマと直接関わらないからか、映画版の時代設定が西暦何年なのかは明確にされていません。
ただ1シーンだけヒントがあります。澪が掃除中にブリキの箱を見つけ、過去の巧からの手紙を取り出すシーンで、見にくいですが消印の先頭に「83」とあって、おそらく大学1年の時が
1983年であることがわかります。
・澪がブリキの箱の中の手紙を取り出す
[ Chapter12 (1:12:30) ]
↓まとめるとおそらくこのような感じ (違う可能性もあります)
16〜18歳 [1980年4月〜1983年3月] 澪と巧の高校時代
19歳 [1983年] 澪と巧が大学1年。冬休みに初デート。
20歳 [1984年] 巧が大学中退。澪と距離を置くが、夏にひまわり畑で再会。
――結婚――
22歳 [1986年] 佑司が生まれる
28歳 [1992年] 澪死去
29歳 [1993年] 佑司6歳・巧29歳。6週間の奇跡――。
40歳 [2004年] 現在。佑司18歳・巧40歳。
--時代感のある小ネタ--
・
澪のラジカセ
→高校時代の澪の机の上には、一昔前のCDのない巨大なラジカセが…
・
60円切手
→巧からの手紙には60円切手が貼られていた。封書の送料が60円だったのは1981〜89年。(二人が手紙をやり取りしたのは1984年頃)
・
5桁の郵便番号
→巧と澪が互いに電話をしようとクラス名簿を開くシーン。この時見えた郵便番号はまだ5桁。(7桁になったのは1998年)。
・
タバコを吸う男
→巧が東京へと向かう高速バスの車内でタバコを吸っている男がいる。現在、乗合バスは原則として禁煙。
■ 澪が現れた日:6月13日
物語がスタートしたのが
6月9日。佑司の小学校・黒板の日付に6月9日(水)とあります。
お祭りがその週末の土曜日なので、
6月12日(土)。
その日の夜、巧が澪のビデオを見ていると、雨が降り始めました(梅雨入り)。
その翌日の
6月13日(日)、巧と佑司が森に遊びに行くと、澪が現れる…。
・佑司の小学校のシーン
[ Chapter3 (10:35〜) ] ← 黒板に6月9日(水)と書かれている
※補足 黒板には(水曜ではなく)6月9日(
木)と書かれているようにも見えますが、
上記の
↑映画の時代設定を考えると6週間の奇跡は1993年になるはずです。
1993年の6月9日は水曜なので、黒板に書かれていた文字も「水」の可能性が高いと思います。
■ カレンダーの印
澪が現れて数週間が過ぎて、7月に入り、巧がカレンダーをめくるシーンがあります。
そのときカレンダーに書き込みがしてありました。
7月27日 … 「佑司たんじょう日」
7月5日・19日 … 「野口先生」
7月23日 … 「終業式」
巧は2週間に一度のペースで通院しているみたいですね。
7月23日の「終業式」は、佑司の一学期の終業式です。
なおこの7月のカレンダーは1993年7月の曜日と合致しています。
・7月に入り、巧がカレンダーをめくる
[ Chapter9 (52:00) ]
■ 澪と巧が出会った日:6月24日
ラストの澪視点の回想シーン。
その冒頭に「
6月24日。今日、私は気になる人を見つけてしまった」というナレーションが。
靴ひもがほどけているのを指摘した澪と、苦笑しながら結び直した巧のシーンで、初めて二人が出会った日です。
そしてこの6月24日はDVDの発売日!
・澪の高校1年のシーン
[ Chapter16 (1:38:45) ] ← 「6月24日。今日、私は気になる人を…」というナレーション
■ ひまわり畑で再会した日:7月23日
7月23日
この日記を書き終えたら、私は
私が世界で一番愛する人のもとへ行き
未来で見てきた人生を、歩もうと思う
秋穂くん? 巧?
佑司?
待っていてください。
ひまわり畑へと向かう車内の中で書いたと思われる澪の日記。BOX特典の「秋穂家のアルバム」に載ってました。
日付は
7月23日なので、この日がひまわり畑で再会した日になります。
・ソース
[ DVD-BOX付属特典:秋穂家のアルバム ]
↓舞台の設定について
■ 秋穂家の家
セットではなく、スタジオ内に実際の家を丸ごと建てらました。
映画の澪は美術部出身の設定なので、リビングのいたるところにイラスト入りの手描きの張り紙があります。
「
くつひもきちんと結ぶこと」
「
パンを焼いている間に食器を並べる」
「
あいてのおなまえきおうね。もしもし…」
「
一人で泣かないこと」
「
こまったときは あめふりぞうさんのうたを うたおう」
・ソース
[ DVD-BOX付属特典:秋穂家のアルバム ]
■ 廃工場の名前
「株式会社
金星スプロケット工業 ―歯車・機械部品―」
原作の廃工場は名称なし。
映画オリジナルの架空のネーミングです。
会社名もどこかファンタジック。
・ソース
[ DVD-BOX付属特典:秋穂家のアルバム ]
■ 澪と巧の住所
澪の住所 … 『〒390-43 松本市青井4-2-3 榎田澪』
巧の住所 … 『〒390-04 松本市芳川町2-5-7 秋穂巧』
高校卒業後、巧と澪はクラス名簿を手に電話をかけようとしますが、なかなかその勇気が出ないという場面。
この住所から舞台設定はロケ地と同じく
長野県の松本市であることがわかります。
「青井」「芳川町」は実在しないので
架空の住所。
・澪を含むクラス名簿が写るシーン
[ Chapter8 (44:30) ]
・巧を含むクラス名簿が写るシーン
[ Chapter16 (1:42:45) ]
■ 洋菓子店(ケーキ店)の名前
映画冒頭、バイクに乗って秋穂家までケーキを届ける洋菓子店主。
バイクの後ろのBOXには「
洋菓子店 MoMo」というロゴがあります。
原作の佑司は「モモ」の絵本が好きで映画を見に行ったりしてたので、そこから取られたのかも。
・バイクに乗ってケーキを届ける店主
[ Chapter1 (00:55〜) ]
■ 巧の勤務先
「
荻原司法書士事務所」
勤務先のシーンで、窓ガラスに大きく書かれています。
・司法書士事務所のシーン
[ Chapter3 (9:55) ] など
■ 巧と澪が通った高校
「
県立桜雨高等学校」
「雨」という文字が使われているのはスタッフの遊び心?
・卒業式の時に校名が写る
[ Chapter8 (43:03) ]
■ 巧がバイトするリサイクルショップ -7/21up-
「
モンキーハウス」
小さめの店舗で従業員数は不明。ちなみに原作でのバイト先はコンビニでした。
この店名はカート・ヴォネガット・ジュニアのSF小説から取られているはずです。(
↑澪の手紙参照)
・店の壁には「モンキーハウス」という看板が
[ Chapter11 (1:05:55〜) ]
■ 高校の修学旅行先 -7/23up-
澪視点の回想シーンで写る、修学旅行の写真。たまたま澪と巧が1枚の写真に納まっていました。
この写真の門のところには「
長谷観音」とあります。
これは鎌倉に実在するお寺なので、修学旅行先は鎌倉(とその周辺?)だったのでしょうね。
長谷観音公式サイト (
映画に登場する写真に近いカット)
・澪視点の回想:自分と巧が収まっている写真番号をメモする
[ Chapter16 (1:41:15) ]
■ 秋穂家の本棚 -7/23up-
秋穂家の本棚には
ハヤカワ文庫がずらっと並んでいます(白と青の背表紙が共通)。
これもSF好きの巧の趣味が反映された演出ですね。
・本棚が写るシーン1
[ Chapter9 (53:22〜) ]
・本棚が写るシーン2
[ Chapter13 (1:24:52〜) ]