セカチューの謎
"MYSTERY" OF SEKACHU-.
Q20. 1話:サクと亜紀の恋はどうやって始まったの?
1話序盤。雨に打たれながら弔辞を読む亜紀に、一人歩み寄って傘をさしかけたサク。
[1話]
その時の気持ちは、言葉にならない。
ただ廣瀬亜紀の声がする方に、自然に足が…。
説明はこれだけなので、「どうして二人は惹かれあったのか」が弱い気がします。ということで考えてみます。
サク:あの瞬間に恋に落ちた
原作では二人は中2の時に出会って、あまり異性とは意識しないまま、でも少しづつ親しくなる過程が描かれています。
ドラマではその過程を描いている余裕がないため、あの弔辞のシーンに「二人の恋の始まり」を集約させるという描き方になったのでしょう。
そして原作にも教師の葬儀でアキが弔辞を読むという同じようなシーンがあります。
弔辞を読むアキに対して、サクは
「突然美しい光彩を発しはじめたかのようだった」(p.24)と思い、異性として強く意識します。
ドラマ版の弔辞のシーンの意図もそれとほぼ同じはず。
そしてドラマのこのシーンでサクが
「その時の気持ちは言葉にならない」と言っているように、その感情はあまり具体的なものではないですが、恋に落ちるとはそういうことかもしれません。
いずれにしろ、弔辞を読む亜紀にサクは強く惹かれた。
では亜紀の気持ちはどうだったのでしょう?
亜紀-1:もともと気になる存在だった
ただのクラスメートというより好意を持っていて、朔太郎が気づいてないだけで亜紀はずっと朔太郎を見ていたんじゃないでしょうか?
朔太郎がいつも鍵を無くしている事を知ってて、ラジオの景品のキーホルダーをあげたいんだけど、亜紀はあの通り人の目を気にする性格で、ある意味素直じゃないですから自分から何も無い状態でその行動には出れないんだと思います。
亜紀じゃなくてもそうゆうことは誰にもありますよね、恋なんてそれを飛び越える勇気があって始まるものだから・・。
だからあの時、傘を差し掛けてくれたのが朔太郎で一瞬すごくびっくりするけど、それは嬉しくて亜紀にとってはこのきっかけを逃がしたくないと思い、走って防波堤まで追いかけ声をかけたんだと思います。
そして照れ隠しにガムのおもちゃなどでふざけた後、渡したかったキーホルダーをあげたんだと思います。
亜紀にとっては一斉一代の告白にも近い事だったんじゃないでしょうか、渡す前に深呼吸してるし、朔太郎が受け取ったことで安心して、防波堤に上がる時にわざと肩に触り亜紀にとっての最初の一線を越えたんだと思います。
だから次の日から安心して朝の二人だけの挨拶が出来たように思います。そして朔って呼べるきっかけにたこ焼き屋で偶然会ったようにして一緒に帰り、朔太郎にうんって言われたことで亜紀ちゃん的には自分の好きにOKをもらったようなものだったんじゃないでしょうか?
だからラジオの朔の嘘の投稿に対して、裏切られたように思い激怒したんだと思うし、この一連の演出はすごく上手いなとかってに解釈しています。
(cliceさん)
なるほど。確かに葬儀後の防波堤のシーンの亜紀は、照れ隠しとしてわざとふざけているようにも見えます。
もともと気になっていた(もしくは好きだった)けど、サクが「傘」のきっかけを与えてくれたことで、自分からアプローチする勇気が出たと。
亜紀-2:あの瞬間に恋に落ちた
それまで特にサクを意識していなかったけど、あの瞬間に、サクの優しさや思いやりに強く惹かれたということも考えられます。
あんな時、傘を黙って差しかけられたら、よっぽど嫌いなタイプじゃない限り、ぐっと来ると思いますよ。
だって、みんなは集まって雨宿りしてるのに、自分は離れたところでひとり頑張ってるんだもの。
亜紀はきっと寂しかったし、孤独を感じてたと思う。
サクの行為が、義務感でも誰かからの指図でもなく、自然に出たところがまた、亜紀の心とグッっと捕らえたのだと思います。
(空さん)
ということで、実際のところは想像するしかないのですが、説明的なシーンではなかった分、色々な解釈ができるいいシーンだなぁと思います。
サクが恋に落ちた…と同時に、「雨に負けたくない」という負けず嫌いな亜紀を描いているシーンでもあるわけですが、
サク自身が傘となって,亜紀がいろいろなプレッシャーから逃れることのできる場を提供するという象徴的な意味合いを込めていたのかもしれません。
(にわかマニアさん)
という解釈も素敵ですね。
*1/5追記
意見を頂いたので追記します。
1話ラスト。亜紀が朔を好きな理由の第1位は「あの日、傘を差しかけてくれた松本朔太郎」。
亜紀は朔が自分の理解者であると気付いたのではないでしょうか?
(疑問さんの意見を要約)
上の[亜紀-2:あの瞬間に恋に落ちた]説を補足する内容になりますが、亜紀が朔を好きな理由の1位は「傘を差しかけてくれたサク」とはっきり言っていますね。
やはりあの行為は亜紀にとって嬉しいものであり、サクに惹かれていくきっかけになったことは確かでしょう。
2004/11/21
2005/01/05 コメントを追加
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