世界の中心で、愛をさけぶ
セカチューの謎

"MYSTERY" OF SEKACHU-.  

Q17. 最終話:ラストシーン・堤防で再会した二人


最終話。スタッフロールが終わった後のまさにラストシーン。
走って防波堤に辿り着いたサクは、そこで死んだはずの亜紀と再会します。
二人は微笑み、手を繋いで静かに歩いていく…。そこで全話終了。

謎を残すラストシーンになりましたが、解釈のヒントが少し前のシーンにあります。

[最終話・スタッフロール直前のナレーション]
走り終わったその時に、君に笑って会えるだろう

このナレーションは「亜紀との再会」を暗示しています。
そしてラストシーンはサクが「息を切らして走って」辿り着いたことが分かるので、 サクが「人生を走り終わった」後、つまり死後の世界で再会した二人を描いたシーンだったと思います。

サク34歳の2004年から数十年ほど話が一気に飛ぶわけですが、祖父が亡き恋人(サトさん)と死後に結ばれたいと願ったのと同様に、「サクと亜紀の永遠の愛」を表現したラストシーンだったのではないでしょうか。

オーソドックスに解釈するとこのような感じだと思いますが、他にも解釈はありえますので、みなさんの解釈や感想をまとめておきます。(当サイトBBSの投稿より)

サクとアキが最後に光り輝く堤防を手をつないで歩いたのは、大人サクの心証風景だと思っています。
アキの死を受け入れられなかったサクが、アキの絵本でアキの死を受け入れられ、またアキが心の中で生きていることを実感した心証風景だと思うのです。
それを17歳のサクとアキが手をつないで歩く、という行為に表していると考えています。
(騰徳さん)

今サクは明希と一樹と歩んでいくわけで、亜紀のことは徐々に忘れていかざるを得んが、 その生を全うした時(必ずしも死ぬと言う意味ではない)、胸を張って亜紀と再会できる…としたほうが、 ふたりの純愛を知る我々とすれば美しい結末ではないかな。
(名無し侍さん)

ちょうど二人が再会する時に主題歌「かたちあるもの」の、『寄り添える場所 遠い夏の日―』のところが流れていたので、 それをイメージしたのかなと思ってます。
(シンさん)

「僕はアキほどには速く(人生を)駆け抜けられない。だけど、アキが望んでくれたように「がんばれ」って言ってくれたように精一杯走り続けたよ」ってことじゃないかなぁ?
アキと笑顔で逢えるように、ひたむきに精一杯走り続けたサクを、アキが迎えにきてくれたんだと思います。 (しげさん)

あまりにも17歳のサクと亜紀のコンビが高く支持され、ラストをどう持ってきても満足がいかないという意見が多いので、 そんな私たちの為に用意してくれた粋な計らいだと思います。とてもすっきりした感動を受けました。
(青い鳥さん)

最後のシーンはこの世でもあの世でもないと思いました。 絵本が閉じられた時、世界の中心という話も同時に終わったんだと受け取っています。 だからあれは閉じた本を象徴する本のカバーのような物だと思いました。  「この本はこんな2人の物語…」そんなナレーションを表現したんだと思ってます。
(milkさん)

もし最愛の人が死んでしまったら「いつかどこかでもう一度逢いたい」と思うのが自然だと思うから、 あれが最高の落とし所だと思います。
(夢追人さん)

もしあのまま散骨のシーンや後日談で終わってしまったら、アキはサクにとって乗り越えるべき壁でしかない気がして、無意味に哀しいだけでした。
アキの存在そのものは、断じてサクにとっての障害や試練でなかったはずなので。
ラストシーンに再び二人が登場したことで、視聴者も「アキの死」より「二人の笑顔」を覚えておけるのではないでしょうか。
(はりょさん)

ラストの堤防はこのドラマでは生と死の境界線を果たしていると思います。
10話の空港に向う電車中での亜紀の「サクのいない世界でずっと待っていたの…」が、ラストシーンの「びっくりした?」に繋がります。
手を繋いで歩いていく二人の姿は、夢島に残されていた亜紀のテープ「サクちゃんとずっと手を繋いでいけたらと思うよ」に繋がっています。
亜紀の最期のモノクロ回想シーンのラストも堤防ですから…。

対して、「海」は死の匂いを漂わせていましたね。 「雨」はその前兆で。アキや大人サクも夜の海で死を選ぼうとしますし(7話)、海に浮かぶ夢島も死と隣り合わせの象徴でした。
エンドロールでも大木が「夢島だけは行くなよ」って…。

亜紀がずっと待っていたサクとの「堤防」での再会、手を繋いで歩いていく「大きな青いソラ」こそ、このドラマ最大の「生きていく」象徴なのでは?
(大林達明さん)


2004/10/17




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