泣ける映画・小説など、「世界の中心で、愛をさけぶ」に関連する作品のまとめ
SEKACHU- TOPICS.
Topics2 : セカチュー関連作品のまとめ (1/22up)
雑誌やTV番組などで「世界の中心で、愛をさけぶ」と
似ている作品や、
泣ける作品などがいくつか紹介されていましたが、それをここでまとめておきます。
1. 「世界の中心で、愛をさけぶ」より
泣ける映画・小説探し隊!
「日経エンタテインメント」2004年8月号 (
→バックナンバーの購入)
(以下は
ニュース記事コーナーに載せていたものに追記したものです)
2004年7月発売の
「日経エンタテインメント」2004年8月号に、
『「世界の中心で、愛をさけぶ」より泣ける映画・小説探し隊!』という特集があり、「セカチュー」との類似作品が挙げられていました。
はじめに2ページを割いて大きく紹介されているのが「
愛と死をみつめて」という1963年に発売された往復書簡集(書籍)。
軟骨肉腫という不治の病に冒された女子大生と、その恋人だった男性の手紙のやり取りを収録した実話です。この本が当時大ヒットして、映画化・ドラマ化されるなどブームになったそうです。
特集記事の中では、約40年前のこの作品を
”純愛ブームのルーツ”としています。
その根拠として挙げられているのは…
・125万部の売り上げを記録して、この年の年間ベストセラー1位に。
・吉永小百合主演で映画化され、年間興行ランキングで邦画1位に。
・歌手の青山和子よる同名の曲もヒットし、日本レコード大賞を受賞。
うーん、すごいですね。他にTVドラマ化もされたみたいです。このように、本から始まって映画化やドラマ化されるなど、メディアミックスによる相乗効果で一大ブームになったのは、「世界の中心で、愛をさけぶ」と同じ構造と指摘しています。
ということでセカチューブームで再び注目されたこの作品。絶版になっていた往復書簡集が2004年12月に復刊しました。吉永小百合主演の映画版DVDも今年1月21日に発売。
■ 関連記事
元祖・純愛:「愛と死をみつめて」復刊、DVDも発売(毎日)
純愛ブームの締めは…「愛と死を見つめて」復刊(ZAKZAK)
[書籍] 愛と死をみつめて―ある純愛の記録 (
→Amazon)
大島みち子 (著), 河野実 (著)
[2004/12再刊 大和書房
\1,680]
[映画DVD] 愛と死をみつめて (
→Amazon)
[2005/1/21発売 日活
\3,990]
※なお映画版は以前からビデオ化されているので、レンタルでもあるかもしれません。
[映画あらすじ]
浪人生の誠(浜田光夫)は入院した病院で道子(吉永小百合)と知り合い、お互いを意識するようになる。しかし誠が大学に入学して2年目、久々に再会したふたりだったが、道子の病状は思わしくなく、やがて彼女の病気が軟骨肉腫という難病であることがわかる。ふたりは文通を続けながら、お互いの思いを確かめあっていくのだが…。
[レビュー]
昨年BSで再放送があったので、私は「愛と死をみつめて」の映画版の方を見ましたが、見ていてかなり辛い映画でした。
難病ものという点では同じですが、私はそれほど似ていると思わなかったのと、さすがに40年前の話なのでところどころ違和感もありました。
でも強いインパクトがあったことは確かなので、当時ブームになったことも納得です。
タイトル通り、「愛」と「死」が剥き出しに描かれた映画で、ここまでリアルに「死」を突きつけてくるような作品は最近、なかなか見れないですね。
この特集記事では、他にも何作品か「
泣ける映画・小説」が紹介されています。
(日経エンタテイメント」2004年8月号 p.52-53より一部抜粋)
*1 本誌に掲載されている類似度
*2 私(管理人)の主観的評価を書き加えました
「マディソン郡の橋」と「タイタニック」が挙げられているのに少し疑問を感じますが、「泣けるヒット映画」という点で選ばれているみたいです。
私の主観ですが、この中では映画「
ある愛の詩」(1970年)がセカチューに似ているかなぁと思います。出会って恋をして結婚した二人。でもその後に妻が白血病に冒されて…という悲恋ラブストーリー。
私は数年前にビデオで見ましたが、それほど古臭さを感じることもなく感動したので、おすすめです。
セカチューとは特に似てないと思いますが、「ノルウェイの森」もやはり傑作ですね。上下巻に分かれてますが、面白いので一気に読めます。
2. DVDで観たいっ! 泣ける純愛ストーリー
2004/12/3発売 角川書店 \880 (
→Amazon)
このムック本では映画セカチューが巻頭特集されています(
→詳細)。その他にも純愛映画・純愛ドラマなどが全524本紹介されていました。
ここではその中でも「
泣きたい(時に見る映画)」(p.91)というカテゴリに挙げられている純愛映画を紹介します。(
※セカチュー関連として紹介されているわけではありません)
※を付けたのは
1.でも取り上げられていた作品ですが、これら3作品(「マディソン郡の橋」「イングリッシュ・ペイシェント」「ある愛の詩」)がかぶっていますね。泣ける映画のスタンダードなんでしょうか。
この中での私のおすすめはやはり「ある愛の詩」ですが、あらすじを見ると「ウォーク・トゥ・リメンバー」「アイリス」あたりも面白そうなので今度見てみようと思います。
3. セカチューに涙した人にお薦めの名作
2005/1/8(土) BS2 深夜24:10〜25:00 放送
(以下は
ニュース記事コーナーに載せていたものの転載です)
NHK BS2の「
名作平積みプロジェクト」という文学の名作を紹介する番組で、
”セカチューに涙した人にお薦めの名作”というテーマが今年1月8日に放送されました。
今回は「世界の中心で、愛をさけぶ」に涙した人にお薦めの名作というテーマで、プレゼンターの高橋源一郎と松尾貴史がスタジオに集合した「セカチューに涙した50人」にお薦めの名作の面白さをプレゼンする。
(
NHK 今週の主な番組より)
文学紹介番組なので、この”セカチュー”とは片山恭一さんの原作のことを指しています。
番組では本好きの高橋源一郎と松尾貴史が
”セカチューに涙した人にお薦めの名作”を紹介していきます。
紹介作品はこの2作の古典。
高橋源一郎のおすすめ …
「野菊の墓」 伊藤左千夫 著 (1906年刊) (
→Amazon)
松尾貴史のおすすめ …
「武器よさらば」 ヘミングウェイ 著 (1929年刊) (
→Amazon)
簡単にあらすじ(
ネタバレあり)を紹介すると、
「野菊の墓」
今から100年ほど前、15歳の政夫と17歳の民子が恋に落ちるも、当時は交際相手の女性が年上だと世間体が悪かったので、親が二人を引き離してしまう。
民子は親の決めた相手と結婚して妊娠するが、流産した際に亡くなってしまう…。民子は亡くなる間際、政夫の写真と手紙を手に持っていた。
政夫は民子の墓の前で号泣…。
「武器よさらば」
軽薄な男・ヘンリーと、婚約者が戦死した過去を持つ孤独な女性・キャサリンの悲恋物語。
ヘンリーはキャサリンと出会って真実の愛を知り、キャサリンは身ごもるが、ヘンリーに出征命令が降りる。
戦争が二人を引き裂くが、ヘンリーは戦地から逃げてキャサリンの元に駆けつける。だが脱走兵として追われる身に。
逃避行の末に中立地のスイスに辿り着くものの、キャサリンは病で倒れる。ヘンリーは懸命に神に祈るが、キャサリンは息を引き取ってしまう…。
そして客席には50人のセカチューファンが集結。
二人のプレゼンの結果、「読んでみたい」と思ったのは…
「野菊の墓」 50人中
28人
「武器よさらば」 50人中
39人
でした。「武器よさらば」の方が人気が高いですね。
さらに3人の書店員がゲスト出演しているのですが、
プレゼンの結果、平積みにOKを出したのは…
- |
野菊の墓 |
武器よさらば |
A店(船橋) |
○ |
○ |
B店(渋谷) |
○ |
○ |
C店(下北沢) |
× |
○ |
|
と、書店員にも好評でした。
そして実際に、書店で小説「世界の中心で、愛をさけぶ」の隣に平積みした結果は…
平積みにした5日間の販売数
- |
野菊の墓 |
武器よさらば |
A店(船橋) |
5冊 |
7冊 |
B店(渋谷) |
0冊 |
0冊 |
C店(下北沢) |
- |
2冊 |
|
・・・渋谷ではなぜか1冊も売れてませんね^^;
なんとなくタイトルからはセカチューとの関連性が想像しにくいというか、2作ともタイトルで損をしている気がします。
でもあらすじを知ったら面白そうだったので、個人的には「武器よさらば」の方を読んでみたいなぁと思いました。
4. 小説&映画「いま、会いにゆきます」
2004/10/30〜公開中
小説「いま、会いにゆきます」
市川拓司 著
[2003/03/11発売 小学館 374P
\1575]
→Amazon.co.jp
この作品を見た方はそれなりに多いと思いますが、セカチューファンには「
いま、会いにゆきます」の映画or小説を特におすすめできるんじゃないでしょうか。
セカチューと似ているのは愛する人を失った物語であることと、愛情がとてもピュアであること。
大きな違いはファンタジーであることで、悲しいというより暖かい気持ちになれます。「幸せ」についても考え直せる作品。
小説は2003年3月の刊行ですが、この小説に目をつけて映画化したプロデューサー陣は映画「世界の中心で、愛をさけぶ」の顔ぶれと同じなので、セカチューのファン層と重なる部分も多いはずです。
ということでセカチューファンには一度見てみて欲しい映画&小説ですが、映画の方はそろそろ劇場公開が終わりかけています。その場合は小説の方を読んでみてください。
個人的には映画・小説どちらも好きです。
・
「いま、会いにゆきます」公式サイト
・
「いま、会いにゆきます」上映劇場一覧
・
「いま、会いにゆきます」ファンサイト
5. 管理人のおすすめ
最後に管理人(FUMI)の個人的なおすすめです。
つまらなかったらごめんなさい^^;
「永遠の愛を誓って」(1991)
-共通項:白血病闘病記&亜紀とサクのような純愛-
白血病に冒され病魔と闘うことになった女子高生の闘病記と、その恋人との手紙のやり取りをまとめた実話。
セカチューと似ているということで読んでみた一冊ですが、心に響きました。闘病記だけではなく恋人とのやり取りも多いので、リアリティのあるセカチューの世界を感じることができると思います。
もう少し詳しいレビューは
→白血病について>関連書籍参照。
「100万回生きたねこ」(1977)
-共通項:泣ける&大切な人を大事に思える-
有名なので紹介するまでもないかもしれませんが、
読み返す度に愛や人生について考えさせられて、思わず泣ける絵本です。
個人的に、この絵本を初めて読んだ時の感覚は、初めて「世界の中心で、愛をさけぶ」に触れた時の感覚に近い気がします。多くの人に見て欲しい傑作!
「満月の夜、モビイ・ディックが」(2001)
-共通項:片山作品-
片山恭一さんの恋愛小説。なぜかAmazonのレビューでは酷評が目立ちますが、私的には好きな一冊です。
登場人物の純粋さや繊細さは、小説「世界の中心で、愛をさけぶ」に通じるものがあると思ので、小説セカチューの世界観が好きな人におすすめです。
「世紀末の詩」(1998)
-共通項:愛する人の死(7話)-
「愛」をめぐる1話完結のオムニバス作品を11話収録。
この中の7話のテーマは「愛する人を先に亡くした時、後を追うべきか、一人で生きていくべきか…」というもので、考えさせられました。これは「世界の中心で、愛をさけぶ」の”愛する人の死”に重なりますね。
それは別としても、1話ごとにある「愛」に対する本質的な問いかけが斬新で、心に残っています。