■ 湖賀の部屋に飾られている絵は?
"An Original Theory or New Hypothesis of the Universe" (1750)
絵:トマス・ライト (Wright, Thomas)(1711-86)
『可視的創造物、殊に銀河の一般現象を数学的原理により解く。 神の眼を中心とする宇宙の無限性を表現している』(1話より)
画像はこちらのページ(The Expanding Universe)の右下をクリック。
トマス・ライトについてはここ(上から3番目)やここ(英語)を参照。
同じような18世紀当時の絵はこちら。
■ スタッフロールに参考文献として出ている本は?
「図説 世界の数学の歴史」(→Amazon)
リチャード マンキェヴィチ (著) 東洋書林 \4725
番組中の引用部分は下の方の「数学の話」を参照(↓)。
■ 湖賀の部屋にあるアクリルボードが欲しい!
市販されているかどうかは不明。
ドラマ中で使われているものはオーダーメイドだそうです。
ホームセンターの素材で自作することも可能みたいです。(→教えてgoo)
■ 雛が使っているデジカメは?
Nikon COOLPIX 2500 / 3500 (※2002年モデルなので現在未発売)
■ 雛が持っていた三角キューブは?
おそらく「Pyraminx」という商品です。詳しくはこちらなど。
■ 1話…プリンキピアとは?
Principia.1687年刊行のニュートンの著作。全3巻。
万有引力についてなどが記されており、科学史上の転換点となった書。
■ 1話…湖賀がベッドに倒れる時に流れていたクラシック曲
J.シュトラウス 「天体の音楽」
■ 2話…藤村がCD店で試聴している時に流れていたクラシック曲
アルビノーニ 「アダージョ」 (Tomaso Albinoni - Adagio)
■ 2話…湖賀が橘に宣告された病名は?
脳幹グリオーマ。1年持てばいい方で放射線治療をするのがほとんど。でも完治はしにくい難病。 若い人、特に小児に多い。
■ 3話…視聴覚室で流れていたクラシック曲
2話と同じくアルビノーニのアダージョ。藤村のテーマソング?
■ 4話…湖賀と雛がデートに訪れた遊園地
としまえん。観覧車のシーンのみ多摩テックだそうです。
■ 5話…深夜の教室で江沢真美たちが歌っていた英語の歌
エディット・ピアフ(Edith Piaf)の「La Vie En Rose」(バラ色の人生)
■ 6話…湖賀が夜更かしして読んでいた、青い表紙の暗号の本
「暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで」 (→Amazon)
サイモン・シン (著)
■ 7話…雛が部屋で待ち伏せして、湖賀が帰宅した時に流れた曲
ビートルズ 「Here, There And Everywhere」
(ドラマ中で流れたものが誰のカバーかは不明ですが、セリーヌ・ディオンなどがカバーしています)
■ 最終話…湖賀と雛が訪れた湖
新潟県・水原町に実在する「瓢湖」。
全国的に有名な白鳥の飛来地で、冬季間は白鳥見物に多くの観光客が訪れているそうです。
■ 数学の話
スタッフロールに参考文献として出ている『図説 世界の数学の歴史』。
番組中の引用部分を簡単にまとめておきます。
■1話
P141
トマス・ライト。一つの独創的理論、あるいは自然の法則に基づく宇宙の新仮説。
可視的創造物、殊に銀河の一般現象を数学的原理により解く。神の眼を中心とする宇宙の無限性を表現している。
(あの絵の説明はこれだけ)
■2話
P129
ファルカシュはハンガリーの田舎(今はルーマニア)の数学教師だったが、第5公準を証明しようと夢中になったことがあった。
息子が同じ轍を踏もうとしたので、それがいかに無益なことか嘆いて、ヤノーシュにこう手紙を書き送った。
「たのむから、やめてくれ。お願いだ。女に溺れるのと同じことになる。
時間はすっかり奪われるし、健康も心の平穏も人生の幸福もなくなってしまう」
そんな父親の言葉にもめげず、それを励みにさえして、ヤノーシュは研究を続け、1829年にロバチェフスキーと同じ原理によって、自ら「空間の絶対科学」と呼ぶ理論(※非ユークリッド幾何学)を考え出したのである。
■3話
P168
なにか三次元のもの、たとえばアフリカのライオンが二つの瞬間の自分に挟まれているのを想像してみよう。
ライオンのL0、つまりt=0の瞬間のライオンとライオンL1、つまり一番後のライオンの間に無限にアフリカのライオンが並んでいて、それぞれ顔も形もさまざまである。
さて、すべての瞬間、すべての位置のライオンからできる全体像を考え、次にその表面を包むようになぞっていくと、非常に繊細で微妙な色合いの形態的特長をそなえた全体を包む超ライオンができあがる。
そのような表面を<石時的>と呼ぶことにする。
――オスカル・ドミンゲス 『時間の石化』(1942年)
■4話
P136
ハミルトンは(中略)散歩している時に突然ひらめいたのである。
式を3要素ではなく4要素にして、交換法則を捨てればよい。
そこで4要素の式とはz=a+ib+jc+kdで(中略)
■5話
悠次のゲーム感覚の象徴としてチェスが出ましたが、それも数学の「ゲーム理論」の影響かもしれません。
P160
いつの時代でもゲームは人々に楽しまれ、何歳であろうとそれぞれ熱中できるゲームがある。しかし運などあまり関係ないゲームもある。そういうゲームは純粋に作戦がものをいうので、ゲームの理論を研究しなければならない。(中略)チェスも日本の碁も高度に洗練された戦争ゲームなのは偶然ではないだろう。
チェスは世界で最も人気のある戦略ゲームであろう。(中略)複雑に見えるがチェスには最良の戦略が存在することを証明した。その戦略が見つかれば、チェスはつまらない遊びになってしまうだろう。
※ここは野島伸司カタルシスの1コンテンツです
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