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高校教師('93) 名セリフ+解釈


[2003/05 update] 以前の名セリフコーナーに管理人の感想・解釈を加えました

―― 羽村のナレーション
―― 羽村
―― 繭
―― 新庄
―― 藤村
―― 直子
―― 耕介

1話 | 2話 | 3話 | 4話 | 5話 | 6話 | 7話 | 8話 | 9話 | 10話 | 11話 | 藤村



第1話 禁断の愛と知らずに

運命はほんの小さな出会いで変わると人はよく口にする
その言葉に従うなら、僕の運命はまぎれもなく変わっていった
高校教師になった冬の朝、出会ったこの少女によって…

 

(羽村) 今朝のこと、担任に言うつもりなんかないよ
定期の期限切れを忘れた覚えは、僕にもあるんだから
(繭) 信じるの?
え?
…心配いらないよ
あたしがいるもん
……
あたしが全部守ってあげるよ
守ってあげる!

 

キミ…どうしたの?
…待ってたの
一体いつから?
ずっと、いっぱい
どうして?
わかんない
けど…
会いたかったの
先生に、会いたかったの

 

自分のかつて出会った教師たちのことを思い出していた
しかしそれも、ほんの一瞬だった
理想の教師像を模索するなど、自分にはどうでも良いことだから
できれば無難に時を過ごし、春からは自分の研究と、平凡で穏やかな家庭を築くんだ
平凡…それこそが僕の理想だ
優しい時の流れは、いつもそこに用意されているのだから



繭はまだ謎の存在だが、羽村に接する時は不思議な母性も感じられる。 そんな孤独な繭が1話ラストで「会いたい」と思ったのが羽村。繭はこの臨時教師に対して何を感じたのだろう。

羽村は平凡な安定にしがみつくモラリストで、一人の女子生徒との関係に溺れていくような男ではない。 それでもこの偶然の出会いが羽村の人生の歯車を狂わせていく。

この物語は羽村が社会的地位から転落していくことで、人間の本質や愛情が剥き出しになるドラマだ。 1話はまだ穏やかだが、だからこそ今後の展開が衝撃的なものになっていく。

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第2話 嘆きの天使

次第に彼女に振り回されている自分を感じていた
ただ…そう、まだこの頃は、ため息をつけばそれで消える
その程度のことだったけれど…

 

10円玉入れたよ
なら、あと3分話せるか
うん
と言っても、何話そう?
あたしね…
ペンギンの話が聞きたい

 

あの時の僕には、失う物がたくさんあるような気がして…
受話器越しの彼女の声が震えていたことに、まだ気づいてはやれなかった



顧問になったバスケ部で部員からしごかれ、プライドを傷つけられて帰宅した羽村。
思い余って千秋をエスカレーターから突き落としてしまい、孤独感に襲われていた繭。
そんな二人が昼休みに過ごした時間を証明する昭和50年の10円玉。その繋がりが孤独な二人を癒す。たった3分間でも、二人の魂は受話器越しに寄り添った。

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第3話 同性愛

昨日と同じように、穏やかな朝の日差しで一日が始まりを告げる
そして僕のささやかな希望といえば、明日も同じようにこの朝を迎えられる
ただそれだけだった…

 

人間には3つの顔がある
ひとつは自分の知る自分
ふたつ目は他人が知る自分
もうひとつは、本当の自分
ホントの自分はどうしたらわかるの?
さぁ…きっと、自分が何もかも失った時にわかるのかも
じゃあ知らない方が幸せね
そうかもしれないな
 

僕は教師で、彼女は生徒だし、だいいち恋愛関係になるには年齢差があり過ぎますよ
(耕介) モラリストなんだな
…ごく普通の考えだと思いますが
普通ってのはなんだ?
あ、いや…
母校の美大の生徒にも、あなたのような学生がいましてね
日常の中にある何げない構図とか、そう…普通とか
私はね、そういう言葉を聞くと妙にイライラする
普通ってのは一体なんだってね
そんなものは何も起こさない、起こせない奴の逃避なんじゃないかってね
ただ長く生きて、死ぬだけの…

 

あたしがあの人突き飛ばしたの
デパートのエスカレーターで、あたしがあの人突き飛ばしたのよ
だって見たんだもん
あの人、男の人と一緒に…
やめろ
言うな、それ以上言うな…言わないでくれ
俺は何も聞かない
何も見なかったんだ…

 

あの時の僕には、誰の声も届きはしなかった
君の告げる言葉が、事実であれ、真実であれ、あの時の僕には…



このドラマのテーマのひとつである「本当の自分」という概念が、バスの中の何気ない会話として語られている。 この時の羽村はまだ本当の自分を知ることはなく、すべてを失った最終話ラストシーンで知ることになる。

普通を望むのは何もできないからだと言い放つ、前衛の彫刻家・二宮耕介。 モラリストである羽村とは対極的な人物だが、この二人は繭をめぐって対立していくことになる。

婚約者の浮気。復帰できないかもしれない研究室。父親に問いただされてしまう女生徒との関係。 羽村が望んでいた平穏な日常は崩れ始めていく。 それでも羽村は耳を塞ぎ、真実を見ようとはしない。失うものの大きさに耐えられないから。

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第4話 僕のために泣いてくれた

教師という職業にもともと未練などはなかった
あの時僕が見つめていたのは、ボンヤリとした霧に隠された、
自分自身の不安定な足元だけだった…

 

愛は意味を持たない概念に過ぎないか…
普遍的な愛なんてものは、進化の過程においては何の意味も持たないと言われているんだよ
生物学者は、ある意味で皆そう思ってる
たとえば母性という母親が持つ愛情も、雄の精子よりもたくさんの栄養を持つ卵子を提供している雌が、その見返りを求めて子どもに執着しているとも考えられる
全ての遺伝子が利己的であるという説が正しければ、生き物はみな本質的に孤独なんだ
こうして集う水鳥たちも、人間だって、一人ぼっちなんだ
生まれてくる時も、死ぬ時も…
僕は…何もかも失ってしまった…
ささやかな未来も…

 

あの時君は、いつまでもそばにいて一緒に泣いてくれたんだね
こんなチッポケで弱虫な、僕のために…



母から子に注がれる母性愛は無償の愛情に思えるが、それも生物学的には見返りを求めているので、無償の愛ではないと言う羽村。
つまり本質的な愛情などはなく、人間はみな利己的で孤独な存在だと悲観的になる羽村だが、その隣には一緒に泣いてくれる繭がいた…。

羽村の婚約者の千秋は打算的な人物で、研究者としての羽村が結婚相手として適していたので結婚を望んだ。必要なのは地位や生活の安定であり、そこに愛はなかった。それに対して、羽村がすべてを失ってもそれを受け止めた繭。 千秋と繭の愛情の違いは明らかだ。 弱い男を包みこむ繭の母性が心に響く。

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第5話 衝撃の一夜

君は覚えているかい
あの頃から僕たちは、徐々に自分の存在を、互いの心の中に見ることができたんだね
誰かに見られたら壊れてしまう
そんな危うく消えてしまいそうな君が、僕の中にいた…

 

この前、言ったでしょ
人間は3つの顔があるって
あぁ
他人が知ってる自分
自分が知ってる自分…
ほんとのあたしを知っても、嫌いにならないでね…

 

たとえばそれがどう思われようと
たとえばそれでどうなろうと
彼女をいとおしいと思う気持ちは、変わらないだろう
僕は彼女を、愛していた…



二人が結ばれたことがモラル的に許されなくても、二人の気持ちは純粋。人を愛するとはそういうもので、教師と生徒という倫理的な問題は副次的なものなのだと。 羽村が自分の内にあったモラルの壁を壊し、「本当の自分」に近づいた瞬間でもある。

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第6話 別れのバレンタイン

あの頃の僕たち二人の関係は、いったい何と呼べば良かったろうね
恋と呼んだら、きっと君は怒っただろう
けれど、愛と呼ぶにはまだ、僕たちはあまりにも幼すぎたんだ…

 

よかった、12時前だ
チョコ、バレンタインの
バカだな、こんな遅くまで
風邪ひくじゃないか
きっとね、来てくれるような気がしたから
遅くなっても、来てくれるって
…もう、二人で会うのはやめよう
え? どうして…
面倒なのはイヤだよ
教師、クビになったら困るしね…

 

あの時から君は、もう決して笑わなくなってしまったね
僕が犯した小さな裏切りを、いつまでも忘れないように…



教師と生徒、その事の重大さを自覚した羽村は、再び現実を見つめる。 二人の愛情よりも世間的な倫理観を優先した羽村のモラルが、二人の関係を引き裂いてしまう。

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第7話 狂った果実

あの時の自分の気持ちは今でもよく覚えている
そう…ただ残ったものといえば
君にもらったキーホルダーと
救いようのない、喪失感だけだった…

 

あたし…死にたくない
死にたくない…
(嘔吐する繭を羽村が支える)
…先生…汚れちゃうよ
いいんだ
…いいんだ

 

君の小さな肩が、いつまでも震えていたね
一人ぼっちになろうとした君を
一人ぼっちの僕が抱きしめていたあの時
僕だけの胸の中に、君はいた…



亜弓の無惨な死を前にして、繭は「死にたくない」と言って震えた。亜弓と自分が重なったのだ。 希望を胸に恋人と上京したものの、恋人の愛情はいつしか失われ、孤独の中で死んでいった亜弓。 愛の喪失が自殺の原因だった。繭の「死にたくない」は、「愛を失いたくない」に等しい。
繭はそれほどに羽村を必要としていた。そして羽村も…。二人の孤独感がひしひしと伝わってくる。

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第8話 隠された絆

あの頃の僕は、一日がとても長く感じていた
自分の気持ちを伝えられないもどかしさに
君もまた、苦しんでいたね…

 

…気が付きましたか
娘ですよ
12の時です

向こうの部屋が私の書斎です
娘はたぶん、今そこにいるでしょう…

 

僕はもっと早く、はっきりとした意思表示を君にするべきだったんだ
別の大学の研究室に入るために、論文を書いていること
キチッとした形で教師を辞めてから、君に向かい合おうとしていたこと
僕もまた、素直に態度で示せないジレンマがあったこと
君が生徒であり、僕が教師であるという社会的モラル
そういったこと全てが、何年か後の二人にとっては
きっと、笑い話になっているに違いないのだから…



教師と生徒という関係が許されないのであれば、教師を辞めればいい。 そうして現実的に繭に向き合おうとしていた矢先に、実の父親との近親相姦が発覚してしまう。
教師と生徒という問題に続いて、父親と娘の性的な関係という、モラル的な問題が再び羽村を苦悩に陥れる。

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第9話 禁断の愛を越えて

心の中で、小さく安堵のため息を漏らしていた
あの時の僕は、君の顔をまともに見ることすら、きっとできなかったから…

 

あなたには父親の資格などない…僕が連れて行きます
君に何の権利がある?
僕は…彼女を愛しています
 

生まれて初めて”愛している”という言葉を口にした
あの時の僕は、一方で君に、まだ拭いきれない嫌悪感を抱いていた…



教師としてではなく、愛する人として繭を自宅から連れ出した羽村。 ただ、理性では「愛している」と言えても、羽村の動物としての本能は、親子の性関係という生物的タブーに対する嫌悪感を払拭できない。

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第10話 僕たちの失敗

あの時の僕たちは、ただそこに砂の城を築こうとしていたんだね
ほとんど人の来ることのない、小さな公園の片隅に…

 

僕は心から、彼女を受け止めたわけじゃなかったんです
どこかでやっぱり、父親とのことを嫌悪してたんです
そのことを抑えられなくて…
きれいごとばかり言って、結局彼女を傷つけて
助けてと書き続けた彼女を、教師として受け止めることはできるんです
けど…男として僕は、拒絶してしまうんです
いや、嫉妬なのかもしれない
どうしても、彼女と父親の間には割って入れないものを感じて、苦しいんです…

 

いつも思ってたことがあるの
人が周りにいないからじゃなくて、自分をわかってくれる人がいないから、寂しくなるんだね

 

いつか君と僕は
同じ一線で結ばれた
優しい放浪者だった



残された手紙を読み空港に駆けつけた羽村は、隠し持っていたノミで耕介を刺し、繭を取り戻そうとする。 その時の羽村にあったのは「繭を失いたくない」ということだけで、もはやモラルや理性を失っていたのだろう。そしてその姿は物語序盤の羽村からは想像できないものだ。

レールからはみ出せずに生きてきた男が、研究者としての地位など失い、近親相姦の事実をも越えて、ただ残されたのが繭への愛情だった…。 そしてこの瞬間、二人は社会から逸脱した放浪者となった。行き場所のない二人の魂の彷徨。

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最終話 永遠の眠りの中で

指先の震えが止まるまで、気づくことができなかった
あれから僕たちは、すべてを失ってしまったね

 

あたしはどうなるの?
一人ぼっちになっちゃうよ
一人はやだよ
後のことは、新庄先生に頼むつもりだから
先生じゃなきゃだめだよ
誰がいても、いっぱいいても
先生がいなきゃ一人と同じだよ

あたしはただ、先生と一緒にいたいだけなの
ずっといたいだけなの…

 

(新庄) 俺、偏屈もんやから、友達もなかなかできんかった
この年になって、ようやくできたと思った
…僕もそうでした
なんで…なんでこんなことになってしまったんやろうな
…紙一重じゃないですか
紙一重でみんな…

 

僕は今、本当の自分がなんなのか、わかったような気がする
いや、僕だけじゃなく人は皆
恐怖も、怒りも悲しみもない
まして名誉や、地位や、すべての有形無形のものへの執着もない
ただそこにたった一人からの、永遠に愛し、愛されることの息吹を感じていたい
そう…ただそれだけの
無邪気な子どもに過ぎなかったんだと…



「紙一重じゃないですか」という言葉がなぜか心に響くのは、羽村の運命は決して特別なものではないのだ、と感じられるからだろう。 人を狂わせてゆく運命や狂気はどこにでも潜んでいて、自分にいつ何が起きても不思議ではない。 犯罪者や逸脱者を自分とは違う存在だと認識してしまいがちだが、すべては紙一重に過ぎないのではないか、と。

そしてラストシーンの二人の愛情に、もはや何の理屈もない。羽村が見つけた「本当の自分」とは、ただ、愛し、愛されていたい、一緒に寄り添っていたいだけの無垢な自分だった。

羽村は研究者としての地位や婚約者を次々と失い、一人の女生徒に溺れ、最終的には犯罪者にまでなってしまう哀れな男だとも言える。 それなのになぜ、その姿には侮蔑ではなく感動があるのか。 それは極論ではあったけれど、羽村がすべてを失うことで、本当に大切なもの、根源的なものが浮き彫りにされているから。

失う過程でモラルなどの虚飾は剥ぎ取られ、最後に残ったのは、ただ愛しあっていたいという無垢な感情…。そこに普段は実感しにくい人間の本質を見せつけられた気がする。

逃避行の末に二人は列車内で穏やかな眠りにつく。それは死を暗示させるものなのだが、ハッピーエンドと言っていいものだった。

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藤村知樹の自己愛について

[5話]
(直子) あたし…先生に憧れてたんです
あんな風じゃなくて、もっとあれだったら…
だって、みんなに自慢しても、羨ましがられたと思うし
(藤村) そのうち僕に幻滅したら、そのこともみんなに話してたと思うよ
幻滅なんて…
するさ、残酷なまでにね
こうするしか、君は僕を受け入れなかったと思うよ
このテープがあれば、君は盲目的に僕に従う…



若くてハンサムなので女生徒から絶大な人気がある英語教師・藤村。
だがそれは表面的な人気で、しょせんアイドル的に広く浅くしか愛されないと本人の心は渇いている。 そしてなかば強制的に自分に従わせることでしか、自分は愛されないと思っている歪んだ人物。

 

[7話]
妊娠してるんだってね
ちゃんと堕ろしますから
休学して、どっかで内緒で生めばいい
私と結婚するつもりなんですか?
君は僕をこの先愛してくれる?
僕はね、君が妊娠してるって知って気がついたんだ
君からの愛情を望むより、もっと素晴らしいことがあるんだってね
子供だよ
なんの知識も思想もない、全く無垢な状態で生まれる僕の赤ん坊さ
僕の言う通りに、僕の思うがままに、僕を愛してくれる
君は僕の子供を産むんだ
そんなことできません、そんなこと…
君はするよ
自分を開放するためにね

 

[9話]
現代の女性には絶望してるんですよ
僕だけじゃない
あなたたちも含めたすべての男性がね
彼女たちはすべてにおいて利己的です
愛情さえもね
純粋な母性を本能的に持ってるのは、性体験のないティーンの間だけだ
むろん、個人差はあるでしょうけどね



藤村は利己的で打算的な女性に対して失望していることがわかる。 よって赤ちゃんに象徴されるような、無垢な精神を求めていた。純粋に自分だけを愛してくれるピュアな存在。 その純粋な、利己的ではない愛情が残っているのは10代だけであり、大人になるにつれて打算的になっていくと。

 

[9話]
僕は何も悪いことはしてないのに…
悪いのは、僕を愛さない女たちじゃないか
愛されることばかり求める女たちじゃないか!
僕はただ、誰かに愛されたかっただけなんだ…
…二人で、小さな家を買うんだ
小犬をもらって
子供は多い方がいい
ひとりっ子はかわいそうだから
彼女はいつも優しく僕に微笑みかける
瞬きをするのを怖がるくらい
いつも瞳の中に、小さな僕をつかまえようとしている
そして彼女は子供たちにこう言うんだ
ママはパパを世界一好きなのよって、永遠に…



異常者にも思えた藤村だが、その想いは実はとてもピュアであることがわかる。
ただ純粋に愛されたかっただけなのだが、藤村は自己愛が強いせいか、この世の愛情がすべて偽物のように思えたのかもしれない。

 

[10話]
僕はね、相沢直子を愛してたんですよ
愛すれば愛するほど、彼女の僕への想いとの隔たりを感じて、苦しんだ
正気じゃなくなっていくのが、自分でも分かるほどにね
人間はね、本気で人を愛すと狂いますよ
理性やモラルなんて、何の歯止めにもなりません
例外なく人間はね

 

[10話]
君もやっぱりそうだった
僕のことを、本当には愛してはくれなかった…
今までもずっとそうだった…これからも…
先生…女の子は、もっとちゃんと好きになるよ
男より、ずっと真剣してるよ



このセリフから感じられるのは相手との隔絶感。 いくら誰かを愛しても、愛し返してくれる保障はない。 自分が真剣になっても、相手が真剣になるとは限らない。 こんなにも愛しているのに、なぜ分かってくれないのか。 そんな、恋愛における根源的な葛藤が、藤村を通して描かれていたかもしれない。

表面的な愛情では満足できずに、いつしか間違った方法で愛を求めた藤村。 自己愛が強いがゆえに他者を操ろうとするテーマは、同じ野島伸司作品の「世紀末の詩」8話に引き継がれている。


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