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POEM06:無題
僕は悲しいから
哀しいになり
寂しいになり
いつか優しいになり
そして美しいになる
「野島伸司詩集III」 p.7より引用
ふみ
詩集3の一番最初の詩です。
悲しみや寂しさを背負った人の方が、人の気持ちを察して優しくできる。
そしてさらにその先の”美しい”にも…
この”美しい”の解釈が難しいけど、「今は悲しいけど僕はいつか”美しい”存在になるんだ」という、意志を感じます。
野島さんの生き方みたいなのを表してるんじゃないでしょうか。
励まされる好きな詩です。
kiku
とても静かに優しく心に響き、最初から引き込まれていきます。
「悲しい」と「哀しい」
私のイメージとしては、「悲しい」よりも「哀しい」の方が、心の痛みが強いような気がしています。
その痛みがどうしようもなく寂しくなり、それが優しいとなっていきます。
切ない感情や心の痛みなどを知ることにより、他人の痛みを感じるようになっていくからでしょう。
それが人を思いやる優しさとなり、そして、そんな優しさが美しい心へとつながっていくのではないでしょうか。
とても美しい詩です。
コロ
僕がこの詩からイメージするのは「ふれあい」。
心の流れを感じます。
傷ついて傷つけて、でも人との「ふれあい」から逃げない。
出会いと別れを繰り返し、それでも人と向き合おうとする強い意志を感じます。
そういううつむくことのない姿・・・
いや、うつむいてもいいから、また顔をあげようとする姿・・・
それが「美しい」のかなとも思いました。
singo
いろいろな感情をつきつめて、
そして、
深い深い優しさの中で、
いつのまにか美しい人になれていれば・・・
そう信じさせてくれる気がします
▽2000年1月6日討論:参加者3名( ふみ、 kiku、 コロ)
コロ> 悲しいと哀しいって、どう違うのかな?
ふみ> kikuの解釈に同感>哀しいの方が心の痛みが強い
コロ> そうかな〜?ある意味、悲しいの方が痛みが強い気もするけど…
kiku> 哀愁の哀でもあるよね。
ふみ> 順番的に逆の方がしっくりくる?>コロ
コロ> 順番に文句はないって!(^^;
ふみ> そう(^^;
kiku> それぞれの使い分けで違うとは思うけどね。
コロ> ただね、順番で痛みの強さを表現しているとは思わないんだよなあ。
ふみ> なるほど
コロ> 僕がこの詩からイメージしたのは「ふれあい」だから
kiku> ふむふむ
ふみ> ふれあいを求めてるから寂しい、と?
コロ> 求めているんじゃなくて、あの詩は「ふれあい」そのものって感じかな>ふみ
コロ> 僕は悲しいと哀しいを使い分けて、相手との距離を表現している気がするんだよね。
ふみ> 哀しいの方が相手との距離が遠い?
kiku> 距離が遠のくの?
コロ> そう、だんだん遠くなっていく
ふみ> 遠くなったり近くなったりかー>ふれあい
コロ> それでひとりぼっちになっちゃって、寂しいになる。
kiku> 寂しいけど、また顔をあげて、てことを言ってたよね。
ふみ> そこから優しさが生まれてくるんだね
コロ> うん
コロ> 優しさがまた相手との距離を縮めてくれるような気がするな
ふみ> なるほど
ふみ> そういうふれあいが美しい?
コロ> 美しいってよくわからないけど、そんな気がする>ふみ
kiku> 野島さんのいう「美しい」か…「美しい人」とも通じてるんだろうね。
ふみ> 通じてるんでしょうね。時期的に(笑)>美しい人
ふみ> 僕は、最後の美しいになるってよくわからなかった…
kiku> 相手を思いやる心かな>美しい
ふみ> なるほど>kiku
コロ> さっき相手との距離って言ったけど、この5行は「ふれあい」の深さを表現して気もする
ふみ> どんどん深くなってるの?>ふれあいの深さ
コロ> 始めの悲しいと最後の美しい、僕は同じ深さのような気がするんだけど…
kiku> 元にもどるの?>深さ
コロ> 戻るんじゃなくて、同じなだけ(^^;
kiku> 心の中での違いだけってことかな。
コロ> この詩の後って、どう続くと思う?
ふみ> ふれあいという解釈なら、また最初に戻るのかも…>この詩の後
コロ> うん、また繰り返す気がするね。ふみもふれあいに共感する?
ふみ> うーん、ふれあいにも共感するけど、僕は悲しみや寂しさを知らないと本当の優しさや美しい心は生まれないって解釈です。
kiku> 悲しみは同じだけど、ふれあいながら優しく美しくなっていくんだね。
ふみ> ふれあいがなければ寂しさも生まれないしね。
コロ> じゃあ、美しいは理想の最終形なの?
ふみ> はい>理想の最終形
コロ> おお、信じてるんだ〜、すばらしい♪>ふみ
ふみ> 信じてるっていうか、そう解釈しただけ(^^;
kiku> 私もふみと同じかな。
コロ> そっかあ〜
kiku> いろんな悲しさや痛み、その中には憎しみとか醜い心も入っているんだろうけれど、その後にたどり着く感情。
コロ> 僕は美しさの先にあるのが、愛…みたいなものなのかなって思った。
kiku> う〜ん、いいねえ>愛
ふみ> おぉーいいねー>美しさの先にあるのが、愛
ふみ> kiku先生とカブった(*^^*)
コロ> でもって、運動会のパン食い競争のパンを取り逃したみたいに、愛をつかめなくて、また最初に戻ってしまう(笑)
kiku> コロらしいたとえだ(笑)
ふみ> 優しさって、無限に続く愚かなほどの優しさって、いつかは愛にたどり着くかな(by世紀末7話)
コロ> あ、それ大好き(^^)>いつかは…
コロ> ふたりは繰り返すって意見に反対?
ふみ> 半分賛成>繰り返す
kiku> 反対ではないよ。だって、たどり着いたと思っても、また繰り返してしまうことってよくあるし。
ふみ> というか、実際はそうなんだと思う…>繰り返し
ふみ> 繰り替えしの中で徐々に生まれてくるものかな>優しさ
kiku> 永遠に求め続けるもの>愛
コロ> 美しさが目標ならあの詩は、あれで終わっちゃう。
kiku> ひとつのカタチなんだろうね。
kiku> 決めてしまうものでもないから…
ふみ> うんうん
kiku> でも、とてもシンプルで美しい詩だと思う。
コロ> 僕は愛を信じて繰り返すって解釈です。僕的には夢を信じて…って感じなんだけど。
ふみ> なるほどね
コロ> 山あり谷ありの詩だ(笑)
ふみ> 励まされる詩!
kiku> とても優しい気持ちになるね。
感想
singo
美しい、だけがそれぞれの解釈で、しかも抽象的に書かれてて。
私もここが最終であると思っています。美しい、が。
いろいろな感情に揉まれ相対したとしても、いつかたどり着きたい、つけたらと信じていけたらと。
今回は観客というか、収録現場の見学者として、参加させていただきましたが、こういう参加の仕方もあるのだなぁ〜と、しみじみ思いながら、皆さんの考察を拝見させていただきました。ありがとうございました。
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