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POEM02:バランス
バランスさ
バランスが大切なんだ
小難しく考えたって
あっけらかんと過ごしたって
つまりはバランス次第なんだ
誰かプーッと風を呼んでよ
僕はやじろべえの真ん中で
しばらくブラブラ揺れるけど
なにかあったのって涼しい顔さ
「野島伸司詩集II」 p.53より引用
コロ
この詩、なんとなく好きなんだよな。
僕もどこかでバランスを求めてる。
どうしてバランスを求めるのかなと考えてみた。
僕はきっと安心したいんだと思う。
何が不安ってわけじゃないのだけど、穏やかな気持ちに憧れてる。
でもね…
僕がいたいのは真ん中じゃないんだな。
僕はやじろべえの錘になって反対側の誰かと一緒にゆらゆら揺れていたいんだ。
ずっとずっと揺れていたいんだ。
▽1999年8月9日討論:参加者3名( ふみ、 kiku、 コロ)
kiku> バランスって、恋愛の詩なのかな。
コロ> ちがうかもね<恋愛
ふみ> 穏やかな気持ちに憧れてるっての賛成
kiku> 自分の理想のスタイルかな。
コロ> おお、わかってくれるか。うれしいなり
kiku> そうだね、私も穏やかに暮らしたい。
ふみ> コロはこの詩の考えに反対なの?
コロ> 風に吹かれなくても人間はいつも揺れてると思うんだけど…
コロ> 反対じゃないよ。この詩のやじろべえってのが好きなんです。
kiku> 真ん中ではなく、一緒に揺れる人を捜したい?
コロ> なんかゆらゆら揺れてるのに絶対に落ちないでしょ<やじろべえ
コロ> うん、そうなのだけど、もっといえば同じ重さの人に巡り会いたいと思う。>kiku
ふみ> 同じ重さっ
kiku> それがバランス?
コロ> やじろべえの恋ってのに憧れてるのよ
ふみ> 野島さんも憧れてるかな?
kiku> いつも同じ方がいいの?
コロ> それはわからない、これは僕の憧れだからね
コロ> 例えばさ、同じ心の重さの相手がいたとするじゃない
コロ> その時やじろべえは釣り合ってる
コロ> でも、人の心は揺れるもんだよね
ふみ> それはバランスのいい揺れ?
kiku> 互いにバランスを取り合う?
コロ> うーん、そうじゃなくて、心の重さって、その時の気分で変わるものだと思うんだ
ふみ> そうだね
ふみ> 心の重い、軽いで揺れ合うってこと?
コロ> だからもしも、心の質量が同じ人がいたら、ある時はバランスが取れなくでも、いつかはその揺れが止まって釣り合うときが来ると思うんだ。
コロ> 重さというとわかりずらいかな、深さでもいいのだけど…
kiku> なるほど。時間はかかっても…
コロ> 例えば軽い話でじゃれあっていて、互いに揺れはじめても、一番重い部分で一緒ならいつか揺れが止まる。
ふみ> でもコロはずっと揺られていたいんでしょ?
kiku> 同じ価値観、同じ目の高さ、同じ方向を向ける人。私はそんなイメージだなあ。
コロ> うん、僕はただやじろべえを例に取っただけだから…>kiku
コロ> 揺れが止まったら安心すると思わない?>ふみ
ふみ> そっかぁ
kiku> でも、揺れもお互いが分かり合うために、大切なんだよね。
コロ> もしも、やじろべえが指から落ちなかったら、今は揺れていても必ず止まるんだよ。
コロ> バランスが取れてなかったら揺れる前に指から落ちちゃう
kiku> 安心感があるから「涼しい顔」ができるんだね。
コロ> コロのはなんか、野島さんの解釈じゃないな…
ふみ> 求愛って考えたら、近いんじゃないかな?
kiku> そういうのを求めているかも…
コロ> まったく同じ重さの人なんて実際にはいないと思うけどね
kiku> だから、探し求め続けるのかも「本当の人」
コロ> でも永遠に釣り合う恋って本当にいい恋なのかな?
ふみ> 僕は、揺れるのより穏やかさを求めちゃうかな
kiku> さっき、揺れも大切って言ったのは、それでもある。
コロ> うん、穏やかなのはいいんだけど、ちょっとは揺れてるでしょ。
ふみ> 揺れなきゃ分かり合えない?
ふみ> 有明と藍もだいぶ揺れてたね
コロ> 完全に止まっちゃうんだよ、釣り合ったまま。
kiku> 例えばね、どちらかが苦しんでいたら一緒に同じように苦しんで落ちちゃうのではなく、どちらかが救う。
コロ> やっぱり難しすぎてうまく考えがまとまらない
コロ> それは釣り合ってはいないよね>kiku
コロ> 僕の中では永遠もやじろべえも一緒のような気がするんだ
kiku> そして、反対もある。それで釣り合うのではだめ?
ふみ> いいと思う>kiku
コロ> だめじゃないよ>kiku
ふみ> そんな感じする>コロ
コロ> むしろやじろべえの方が魅力なくなってきたような…
コロ> 永遠なんて求めるなーってね
コロ> なんか最初と違う(汗)
ふみ> それってやじろべえのこと?>永遠なんて求めるなー
コロ> いいえ、コロの持論です。>ふみ
kiku> でも求めたい気持ちに変わりはないでしょう?
ふみ> 僕は求めたい
コロ> なんか日々変わってゆくのよ僕の場合。求めたり、拒んだり…
kiku> それが人間なのよっ!
ふみ> そういうもんでしょ
コロ> 野島さんの言うこと実践しようとすると今の社会じゃ潰されちゃう
ふみ> そうかも…
ふみ> でも逃げたらだめっ
コロ> 僕は実践できる人になりたい
kiku> 求めることはやめたくない。
コロ> うーん、葛藤だねえ
ふみ> 大事なのは…穏やかな気持ちに憧れてて、でも揺れてる時にも自分を見失わないようにというか…。
コロ> この辺の理想と現実をどうバランスよくとってゆくのかっていうのが、野島さんの言わんとしてることなのかな。
kiku> 「涼しい顔」ができるくらいの「バランス」がとれるといいね。
感想
taki
バランスとはいい言葉だ。
動じない心。そうではないか。
自己の中にあるバランス。
安心と不安、攻と守、強と弱。いろいろあるだろう。
それを表裏一体とし、やじろべえの中心に自分を位置する。
風が来てもそれに対し、受け流せるように。
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