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リップスティック
「リップスティック」 フジテレビ 1999年作品
少年鑑別所を舞台に、突き詰められた恋愛観と少女5人の友情が描かれたドラマ。
傷害事件で少年鑑別所へと運び込まれた不良少女・藍(広末涼子)。藍は鑑別所で働く法務教官・有明(三上博史)と、限られた時間と空間の中で心を通わせていくが…。
スタッフ
脚本/野島伸司
プロデュース/杉尾敦弘
演出/澤田鎌作、永山耕三、中江功
主題歌/レベッカ 「フレンズ」
制作・著作/フジテレビ (
→公式サイト)
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※「リップスティック」の
DVDは未発売です(2005/1現在)
放送データ
1999/4/12〜6/28 全12話 フジテレビ系列 月曜21:00〜21:54
放送日 |
全12話 |
タイトル |
演出 |
挿入歌 |
視聴率 |
04/12 |
第1話 |
名もなき恋人へ |
澤田鎌作 |
|
19.4% |
04/19 |
第2話 |
第2ボタンの純情 |
澤田鎌作 |
Nothing to Lose |
19.4% |
04/26 |
第3話 |
私の心を当てて |
永山耕三 |
|
17.5% |
05/03 |
第4話 |
窓ごしに告げた愛 |
永山耕三 |
|
14.6% |
05/10 |
第5話 |
青のプラトニック |
澤田鎌作 |
Maybe Tomorrow |
15.3% |
05/17 |
第6話 |
私だけのあなた |
永山耕三 |
Virginity |
15.0% |
05/24 |
第7話 |
17才の妊娠 |
澤田鎌作 |
フレンズ 〜Mutch up バージョン〜 |
15.9% |
05/31 |
第8話 |
彼女の失明 |
永山耕三 |
|
15.6% |
06/07 |
第9話 |
大脱走 |
那須田淳 |
Nothing to Lose Maybe Tomorrow |
15.1% |
06/14 |
第10話 |
火星人の恋 |
澤田鎌作 |
|
15.5% |
06/21 |
第11話 |
さよなら私の先生 |
吉田健 |
Virginity |
14.9% |
06/28 |
最終話 |
21世紀の恋人へ |
澤田鎌作 |
|
17.4% |
|
平均視聴率…16.3% / 最高視聴率…19.4% (1話&2話)
※挿入歌の「フレンズ 〜Mutch upバージョン〜」はのっこ、それ以外はREBECCAの曲です
キャスト
・有明 悠 (32歳) - 三上博史
東京第二少年鑑別所の法務教官。絵を描くのが趣味だが、画家になりたいという自分の夢を諦めるように公務員の仕事を選ぶ。7年前に死んだ兄の元恋人・千尋に思いを寄せている。出会った藍に、育った環境も年齢も違うが自分に似たものを感じる。
・早川 藍 (18歳) - 広末涼子
傷害事件で入所。両親は健在だが、2年前に家出してひとりで生活していた。心を閉ざし自分と他人を傷つけることでしか「生」を感じることができなかったが、有明や安奈たちと出会い苦しみながら本当の自分を探し始める。
・葛西 孝生 (22歳) - いしだ壱成
新人の法務教官。青少年の健全な育成に情熱を持っている。「昔は札付きの悪だった」が口ぐせ。自らの過去の経験上、子供たちの心が理解できると考えている。安奈に同情し紘毅を嫌悪する。
・桑田 千尋 (32歳) - 麻生祐未
有明の兄の元恋人でフルート奏者。有明の気持ちを知りながらも亡き恋人のことを想い続けている。絵の才能があった兄を越えようとする有明のためにモデルを引き受ける。
・牧村 紘毅 (18歳) - 窪塚洋介
鑑別所に収容されている少年。スポーツ万能でIQ170の天才だが、何を考えているかわからない性格。入所前は安奈に売春をさせ金を稼いでいた。
・三池 安奈 (17歳) - 中村愛美
藍と同室の怪しい笑みをたたえる少女。紘毅に言われるがままにした援助交際で補導され、鑑別所に収容された。
・松田 恵里子 (18歳) - 伊藤 歩
藍と同室の、はすっぱな物言いの金髪の少女。
口よりも早く手や足が出てしまう性格。
・井川 真白 (17歳) - 池脇千鶴
藍と同室の、おとなしくて母親思いの少女。
学校では優等生だったが義理の父親とのトラブルが原因で収容所に。
・鈴丘 小鳩 (14歳) - 真柄佳奈子
藍と同室の無口な中学生で、あだ名はポッポ。
神経質そうに自分の手を洗い続けている。
・沢村 雪乃 (30歳) - 田中美奈子
女性法務教官。理知的な性格で、つかみ所のない紘毅を特別な目で見ている。
・小泉 章吾 (52歳) - 夏八木勲
亡き有明の兄の知人で、アトリエを営んでいる。
千尋の紹介で有明の絵を見ることに…。
・南雲 亜希子 - 吉本多香美
藍を担当する調査官。アメリカの大学を卒業した才女。
・田所 茂久 - 宇梶剛士
法務教官。厳しさの中にも人間味がある。
ストーリー
少年鑑別所を舞台に、ひとりの教官と心に傷を負った少女の恋を描くラブストーリー。
ある日、有明のいる鑑別所に理由あって障害事件を起こした少女・藍が収容された。
藍は家庭裁判所の審判が下るまでの4週間を、同室の4人の少女と過ごすことに。
しかし藍は有明をはじめ誰にも心を開こうとしない。
ある日、藍は有明の制止もきかず、突然鑑別所を抜け出そうとする…(1話)。
※各話のあらすじは
フジテレビ公式サイトで閲覧できます。
杉尾プロデューサーのコメント (当時のTV雑誌記事より抜粋)
野島さんの作品と聞くと、重く暗いドラマを想像しがちだと思いますが、鑑別所という異空間を舞台にした学園ものをやるようなつもりでいます。
いじめやレイプも登場しないし、トーンもそんなに暗くならない。
ラブストーリーですからね。
一ヵ月という期間限定の研ぎ澄まされた状態でなら、恋愛や友情を描きやすいということを野島さんはおっしゃってましたね。
一般社会での女の子の友情とかは嘘くさくなりがちなので、こういうぜい肉のない状況設定は僕もいいなと思ったんです。
藍の突き詰める恋愛観と、受けとめる有明の恋愛観がぶつかりあうようなところとして、鑑別所を舞台として用意しました。
普通のカップルはもっとゆるい関係なんだろうが、そういう恋愛とは別の、普段生活していたらそこまで突き詰められない恋愛のエッセンスを見せたかったんです。
このドラマは二人がくっつくか否かということよりも、恋愛に求める世界観を描くことに専念した作品。
こうした世界観は、おそらく野島伸司さんにしか描けないもの。
この部分を皆さんもぜひ感じとって欲しいですね。
少年鑑別所とは?(当時のTV雑誌記事より抜粋)
少年鑑別所とは、罪を犯した少年少女が保護観察で家に戻れるか、あるいは少年院に送られるか、という家庭裁判所の審判が下るまでの約一ヶ月間を過ごす場所。
リップスティックでは、その一ヵ月間に起こる出来事を全12回で描いていく。
現実の少年鑑別所とはシステムが異なるらしいが、ドラマの設定的には、都内某所にあり、教務員は15名ほど。
収容する少年たちの人数は不特定だが、男女合わせて40名程度。
教官員は「先生」、入所した者は男女別なく「少年」と呼ばれる。
所内では朝7時起床、夜9時就寝。
その間に読書や運動、食事、面会時間などが決められている。
少年たちは、処分が下るまでの2週間から4週間を過ごす。