シナリオライター(脚本家)への道
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シナリオライターへの道


「ドラマ」誌92年2月号より抜粋

―――シナリオをやろうと思ったきっかけは何でしたか?

『ドラマ』を書店でパラパラとめくったのが最初だったような気がします。 シナリオ募集とか出てますよね。 入選作読むと、俺が書いた方が面白いじゃないかと。 誰でもそうだと思うけど、そんな入り方です。

―――シナリオの書き方は、山田太一さんのシナリオ本を書き写して勉強されたそうですね

コンクールに応募するにしても、最低限の体裁を整えなきゃいけないんで、山田太一さんの本を買って読みました。 最初に読んだ印象で、これは面白い世界だと。 自分に近い世界だという感じがして、それで書き始めたんです。 ですから、シナリオの書き方は山田太一さんのほとんど真似でした。 非常に括弧ト書きが多い。 ト書きというのはカッコの中に入れて書くもんだと思ってましたから。 ようやく『すてきな片思い』あたりから自分の書き方になってきました

―――YMCAのシナリオ講座に行かれてますが…

自分の書いたものはどうなのかな?というのがあるじゃないですか。 伴一彦さんが講師をしてらしたので、伴先生に読んでもらおうとシナリオ講座に。 その頃仕事してたんで、なかなか学校へは行けない。 行ったら終わってる時間なんで、書いたシナリオを持って行って、帰りがけの伴さんに渡して、また次の講義の時に同じようなことをしてました。 授業はほとんど受けずに…。

―――なぜ伴一彦さんに?

一番売れてましたし、伴さんのドラマよく見てましたから。 それまで伴さんの書かれるような、いわゆるシチュエーション・コメディってなかったから、こういうドラマもあるのか、と結構ショックでしたね。 一番売れてる人に見てもらうのが、自分が売れるか売れないか判断してもらえるんじゃないかということですね。


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