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ウサニBBS過去ログ 2002/09〜2004/04

「ウサニ」について(※ネタバレあり)

[1Name:ふみ - 2003/09/28(Sun) 00:22 No.1 

ネタバレを見たくない方もいると思うので専用BBSを設置しました。
野島伸司小説第二作「ウサニ」の読後の感想や話題などはこちらにお願いします。
未読の方はご注意ください。

「ウサニ」野島伸司 著
幻冬舎 1400円 2003/09/25発売

↓「ウサニ」の簡単な概要はこちら
http://www.alived.com/blue/data/swan.html

[3Name:nori - 2003/09/28(Sun) 12:47 No.3 

愛の期間が4年としてレーコさんは不安を煽り、理解させないことでその期間を引き延ばそうとしました。

ゾンビと手を繋ぎコーゾーは君をいつまでも、愛しいと思い、愛しい君を傷つけない、苦しめたくないと思う、ただ思いやりの気持ちがあればいいだけと悟ります。

わたくしは浮気はしません。

右脳で書かれた始まりから左脳で書かれたラストまで充分に笑わせて泣かせてくれました。

[4Name:灯雪 - 2003/09/28(Sun) 18:49 No.4 

表紙を知らなかったので書店でみつけた時、かわいいー表紙だなーとか想いました(笑)
『ウサニ』面白かったです。野島さんならではの真実の愛への探求。いつもとは少し違うなんというかメルヘン(!?)のような世界観は読んでいて、なんか暖かい気分になれました。そんな空想的な世界だけど、現実的な『浮気』というテーマが出てきて愛についてまた考えさせられる。フワフワと
していながら、ふと現代社会の病理(主に浮気)なんかも見える。それでいてなんだか優しく笑えてしまうような味のある作品だったと想います。僕は結構好きでした。

[5Name:灯雪 - 2003/09/28(Sun) 18:56 No.5 

書き足し。スイマセン(^^;
結構好きじゃなく、かなり好きです。(笑)
別に直すこともないかと思いましたが、結構じゃねーなと想ったので。
なんか一度にガーーっとは来ないけど、じわじわとこみあげてくるような味のある作品でした。
『クールでしょ?』とか何故か好きでした(笑)

[6Name:ふみ - 2003/09/29(Mon) 01:18 No.6 

読み終わりました。とりあえず、読んでて思った雑感です。

・スワンレイクは(いい意味で)読者を突き放してるというか突っ走ってるところがあったけど、今作は読みやすいし分かりやすいですね。
内容は愛の概念についての説明的な文章が多いので、濃密な物語というよりは恋愛論というか、エッセイ感覚の小説かなぁ。
語られてる愛のテーゼはスワンレイクのような斬新さはなかったけど、これはこれで野島さんの思いがよく伝わってくる感じでした。

・女性向けの内容かと思ったら、中身は別にそうでもないですね。むしろ女性から男性にプレゼントする本とかにいいかも?
出版社の販売方針として女性向けの装丁になったんでしょうか。

・ウサニとの対話が面白かったです。二人の対話をもっと見たかったなぁ。

・浮気について…この本でも散々語られてるように遺伝子レベルでの仕組みからしてそうなってるから難しいですね。
それに相手を傷つける気は毛頭もなくても、飽きてしまって愛せなくなるというのはありますし。それでも愛し続ければそれはウソの関係になる。そうするとやっぱり性欲で繋がれなくなった時にも二人を強力に結びつける「何か」が必要で、それは生物としての本能には根差さないものだから難しいし、個々人が理性で紡いでいかなければならないんですね。
それに浮気はしないというのは生命の本質に反することだし、せいぜい無理にモラルで抑えるしかないので、解決はありえないですね。一部の人の心に響けばいいんじゃないでしょうか。

・愛は4年で終わるという話が頻繁に出ていたけど、その点についてや浮気についての生物学的な説明を詳しく知りたい方は「愛はなぜ終わるのか」という本がおすすめです。
4年前の浮気などについて生物学的な観点からわかりやすく解説されていて、個人的には以前に読んだ時とても参考になったお気に入りの本です。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794205082/blue0a-22/ref=nosim

[7Name:村雨優紀 - 2003/09/29(Mon) 20:14 No.7  HomePage

ふみさんの言うようにスワンレイクと違って読みやすいと思いました。
ウサニが喋りだしたあたりからウサニが凄く可愛くて、
二人のほのぼのしたやり取りはもっと見たかったです。
でも読みやすいと言ってもやはり難しくて
一度読んだだけでは全体を捉える事はできないです。
ふみさんが言う遺伝子レベルの浮気の仕組みとか・・。

子供を作る目的以外でセックスをするのは人間だけだと言う
言葉がでてきましたね。だからみな変態なのだと。
動物は子供を作る目的以外では交尾をしないと。
最近テレビにでていたんですが、
人間にとても近いと言われているサルの『ボノボ』は
人間以上にセックスに浸かった生活をしています。
(一時間半に一回のペース)だとか・・
もちろん子供を作る目的では無く、食べ物や群れのなかで
争いが起きないように円滑に集団生活をおくるため。
この話を聞いてSEXとはなんなんだろうなと思いました。
ウサニには肉体が無いからイレモノを否定しなければ
愛に結びつかないのだけど、少し寂しい感じがしました。
生物学的な難しい話は僕にはわかりませんが、
イレモノにかならず飽きがくるのは事実ですよね。
その飽きが来てからこそが愛のはじまり。
だけど男はそこから愛のはじまりを歩むのではなく
別の肉体(浮気)へと向かってしまう。だから愛には辿り着かない。

書いてて頭がこんがらがって
何が言いたいのかまとまってないですね・・
もう一度考えながら読みたいと思います。
でも期待通り野島さんらしい小説が読めて嬉しかったです。

最後のほう女性の気持ちを代弁(?)する
『ネェ、ホントウに信じて良いの?・・』のあたりからの
野島節は読んでいて心地よかったです。

[8Name:りょう - 2003/10/01(Wed) 19:24 No.8 

はじめまして、以前から時々きていたのですが、投稿するのははじめてになります。
ウサニ読み終わりました。もちろん、とても面白かったのですが、ひとつだけ疑問がありました。
266ページの性的衝動はマスターベーションでおさえれば済むの部分なんですが、マスターベーションも浮気ではないのかな?と、アダルトビデオでも本でも、肉体的にはともかく、マスターベーションをしている間は心も、その本のモデルの女性に向いてしまうのですから。
私は男なのでわからないのかもしれませんが、相手が悲しむことをしないというのであれば、自分というものがあるのに
ビデオ等のモデルに性的衝動を向けるということは悲しいことではないのでしょうか?少なくとも私は悲しいと感じると思います。
とは、いっても私自身浮気をしない人間か?と聞かれれば答えはノーなんですけど、、、

[9Name:かるつ - 2003/10/02(Thu) 12:25 No.9 

まじ面白かったです。唐突に放たれるギャグについ吹き出しながら、次第に哲学的でコミカルでシニカルな物語に惹きつけられて読み進みました。スワンレイクは作者が客観的に登場人物を動かしていた感じですが、今回は主観で描いていたので、その分、野島さんも楽しんで世界を魅せる事が出来たんじゃないでしょうか。だから読者はよりコーゾーに共感を抱く事が出来て、こんなにすらすら読めてしまう小説が完成したんだと想います。マジで今回はどっぷりはまりました。こんなにもファンを色んな手法で楽しませてくれるクールな野島さんは、僕らのもはやアミーゴですね。

[10Name:永遠の深海魚 - 2003/10/02(Thu) 13:38 No.10  HomePage

クールだね!(笑)
仕事の都合もあり、発売より若干遅れ目に購入した私は大いなる期待と不安の中、ジャングルのカメレオンのような鮮やかな色合いの本をやっと手にした。
『むむむ。。。あ、野亜だ!・・・・あ、教授もいる・・・・お!これはミアじゃないか』
私のバイブルとも言うべき『世紀末の詩』がフラッシュバックされていく。
そう、環境設定、登場人物が非常に似ている。バラックのような田舎のビニルハウス、潜水艦のようにキチガイと思われるほどの素人の苺農作、
野亜のように愛を突き詰めていくコーゾー、そして教授ほどの貫禄はないが、似通ったギャグセンス、昔愛した女(妻)と恋した女(レーコ)は、冬子と由香の母親との過去ととても似ている。
そしてミアのような不思議なキャラクターのウサニ・・・。
なるほど話は早い。この地球とは全く次元の違う場所のような感覚で愛とやらを、浮気とやらを、肉体と魂と性とを感じてくれとのことか。

むさぼるようにそのカメレオン色の本を手にし、ランナーズハイのマラソンランナーのように休むことなく突っ走り、気付けば270分後には果てた自分がそこにいました。
私のウサニ、231ページ目は塩水で字がぐしゃぐしゃです・・・。
ここにナメクジがいたら、かわいそうなことになっていたでしょうか・・・。

クレヨンのカラーは原色ばかりです。くすんだ色は少ない。
赤は赤、青は青、緑は緑、黒は黒で描かれた暖かい、柔らかいその絵だから、コーゾーに冷たく、硬い刃のように襲い掛かったのでしょう。

私達は複雑で灰のようなグレーのグラデーションの中に存在し、
これだけわかりやすく単純なLOVEを見失っているのでしょうか。

コーゾー、ウサニ、アイ

ウサニ、コーゾー、アイ

僕が君を好きで、君が僕を好き・・・これだけで幸福を手に入れられるのに・・・どうして私達は気付かないのでしょう。

確かにSEXに対する考え方を、シンプルに"愛"や"裏切り"、"単なるイレモノの繋がり"とするのには反論があります。
(まぁ、野島さんのクセである男性主観になり過ぎてしまうことへの制御と、女性読者への配慮という部分なのかな)
ココロとカラダは繋がっているからこそ、どちらでも愛し合いたいというのは、決して小魚の住めないような濁った水ではないと私は思います。
私も医療人の端くれですから、SEXに関して(性別、性行為両方の意味で)はどうしても生物学的、物理学的、遺伝子レベルでの思考が基底に存在します。
(死体解剖の実習をした時にはまさにイレモノに見えました)
食うか食われるかのサバイバルゲームを課せられた地球上の生物には、決してゲームオーバーにならないための知恵と戦略が必要なのです。
右に動こうが左に動こうが、"子孫繁栄"をしなければホモサピエンスの未来はシャボンの泡のように消えてしまうわけです。
《しかし》ではなく《だからこそ》SEXを子供を作るための道具と考えてはいけないように私は思います。
つまり、子供を作るためにSEXをしたいという欲望は、"意識的"ではなく"無意識的"であることが理想だからです。
言い換えれば、"理性的欲求"ではなく"本能的欲求"であるべきだと。
理性で求めるのではなく本能で求めるから、逆にLOVEを突き詰められると思います。

意識レベルであれば、"したいひと"、"したくないひと"に別れてしまいます。
そこには子孫繁栄を細胞が求めている姿はありません。
その時点でホモサピエンスは熊かボブサップに食われちゃうでしょ。(冗談ですが)

もっとシンプルに言いましょう。愛を突き詰める時に、"肉体重視"にしろ"精神重視"にしろ偏り過ぎは遠回りになるということです。

『マスターベーション』をすることを非難するべきではありません。
アダルトビデオが普及したことでレイプなどの性犯罪は20分の1になったというデータがあります。
コーゾーが『病気にならないためにするんだよ』と言いました。
まぁこれは後付の言い訳にしか聞こえませんけど(笑)医学的にも良くない事なのです。4〜7日に一度射精することが健康な子供を作るために健康な精子を作る機能を維持
するのに必要なことなのです。最近は環境ホルモンなんかがニュースで取り上げられていますが。
マスターベーションを止めれば、肉体的にも精神的にも不健康になるものなのです。
だからこれを"愛なのか、愛じゃないのか"という問題に持ち込むことは本来適切ではないように思えてなりません。

それから『浮気』に関して。いつだったか2枚目ベテラン俳優が『浮気は文化だ!』と意味不明な発言をして女性ファンを敵にまわしていましたね。
高校生の話題なんかでよく『どっからが浮気だと思う?』なんていうのがありますよね。
多くは『体の関係を持ったら浮気よ。』とか『kissや手を繫いだ時点で浮気だわ。』
そして少し大人びた子なんかだと少数派で『体の関係を持ってもいいけど、情が移らなければいいのよ。』
なんて子もいますよね。

どうなんでしょう?ウサニでは肉体関係も、心が目移りすることも『浮気』と捉えていましたね。
テーマでもある『浮気』の範囲をスプーンでいうところのすり切り1杯という大きな範囲で考えていました。
これは個人間でだいぶ差がでるところでしょう。だからあえて限定しなかったのかな。

これに関して私が感じた事・・・

『ウサニの愛は真実の愛にほど近いなぁ・・・』と。

『世紀末の詩第5話』でオルフェウスのお話が出てきました。お話の最後に教授はこう言いました。
『愛ってのは信じる事ですらないのかもしれない。愛ってのはただ・・・疑わないことだ』

ウサニはウワキはダメだとコーゾーに注意をし、ジェラシーという感情も覚えていました。
しかし、執拗に浮気に関しては束縛することなく、仕事場についていかずに、愛する人からもらったクレヨンを手に、おうちで愛のある絵を描いていました。
(見に行っていたとしても疑う事をしなかったのだと)

ウサニ、コーゾー、アイ

コーゾー、ウサニ、アイ

"それ以上でもなく、それ以下でもない"のだと。ウサニは理解していたのでしょう。
愛する人を疑うなんて醜いものなのだと思います。

時には嫉妬してしまうかもしれません。時にはもっと愛情が欲しいと思ってしまうかもしれません。
時には自分の気持ちと相手の気持ちのバランスが合わないと思ってしまうかもしれません。

それでも私はあなたが好き。
それでもあなたは私が好き。

愛は単純なものではないと思います。
愛は複雑なものでもないと思います。

焼却炉のピンク色の煙を目にしたコーゾーの隣にあるものこそ
愛における悲しみなのかな

24色のクレヨンで描いた暖かいコーゾーへのプレゼントこそ
愛における喜びなのかな


時間が出来たらもう一度読んでみたいと思います。

[11Name:村雨優紀 - 2003/10/03(Fri) 01:05 No.11  HomePage

>>愛を突き詰める時に、"肉体重視"にしろ"精神重視"にしろ偏り過ぎは遠回りになるということです。

とても納得できました。
僕自身、世紀末に出逢った頃はイレモノを否定し
中身がすべてだと言う考えに偏っていました。
でも最近イレモノを完全否定し、中身ばかりを追い求める
ストイックな愛とはどこか独りよがりなんじゃないかな
っと感じています。

ウサニとコーゾーが辿り着いた愛の終着点は
理想だし、真実の愛に近いと僕も思います。
だけど人間である僕達が完全に体を切り離し
精神的愛情だけに執着するのはどうなんでしょう?
それは生自体をも否定してるようで・・

っと言いながらSEXに対しては
自分の中で答えがでていないです・・
一方で愛する人と肉体的にもひとつになりたいと言う
欲求があり、独占欲なのでしょうか?
他人には見せない姿を相手に見せて欲しいと言う
気持ちがあります。だけどもう一方で、
SEXに対して強く嫌悪する自分もいます。
どちらが正しいと言うわけでは無いと思うんですが・・



コーゾーが目をつぶって生活しはじめたところは
正直、一度ひいてしまいました。
今まで野島伸司氏が描いてきた人間的弱さが
欠けていて、後半のコーゾーは強すぎです(笑)

僕は野島ドラマで一番好きな登場人物が
湖賀先生や百瀬夏夫、高村士郎など弱い人達なので
対極なコーゾーに感情移入する事ができなかったです。

でもだからこそ肉体を持たないウサニとコーゾーは
愛にたどり着くことができたんですよね。
ラストの二人の会話は泣いてしまいました。

[12Name:藍香 - 2003/10/03(Fri) 02:44 No.12 

本屋での立ち読みで138ページ、やっぱり欲しくなって買ってから一気に詠みほしました。

野島さんらしさがあって、すごく面白かったです。
浮気しない男もいるかもしれない!!
と思えました。なんか、女の味方って感じの内容でした。
あとからジワジワと面白さがこみ上げて、時々まざるだじゃれ系のネタは、正直サムイとも思うところがありつつも、所々ウケてしまう・・・表紙のかわいさもすごっくいいです!!題名の「ウサニ」がぼやけているのはウサニが目に見えないから??最後のほうの「ネェ、ホントウ〜」の部分は12ページにもわたるのに、飽きがこず一つ一つ共感したり考えたり同情したり、喜怒哀楽よりもっとたくさんの感情で読んだ気がします。
読みやすいけどやっぱり難しいので、また何度も読んでみようと思います。
それで、分からないのが色々あるのですが、ラストのコーゾーとウサニの会話の「トケチャウ」とは?
やりとりが始めの方から少し理解できず、漠然と少し怖いイメージが・・・
ラストの会話、みなさんの解釈が聞ければと思います。

[13Name:ふみ - 2003/10/04(Sat) 00:09 No.13 

>村雨優紀さん
> 子供を作る目的以外でセックスをするのは人間だけだと言う
> 言葉がでてきましたね。だからみな変態なのだと。
> 動物は子供を作る目的以外では交尾をしないと。

変態というところは私は大きな意味を感じなかったです。別に変態でいいんじゃないですかね(笑)。
避妊する/しないというのは遺伝子レベルでは関係ないことだし、快楽としてのセックスであってもそれは遺伝子戦略の一環で、つまり本能的な行為ですし。

> でも最近イレモノを完全否定し、中身ばかりを追い求めるストイックな愛とは
> どこか独りよがりなんじゃないかなっと感じています。

イレモノ同士の関係を全面的に否定したいわけではないと思いますよ。
”好きになった相手との性欲に根差した愛情”がずっと続けばそれはそれでいいと私は思うけど、生物的な仕組みとしてそうはなっていなくて、数年で飽きて終わりやすい。
飽きない人も中にはいるかも?(笑)。でも性欲に根差した関係だと4年程度で終わる、というのがこの物語では前提になってますね。
それで(本人にそんな意識がなくても)性的衝動から相手に惹かれて、そして(同じ相手との)セックスに飽きていつしか終わる、という形はわかりやすくてありがちだからこそ、数年の時がたってその愛情が性欲に根差せなくなった時にも、愛せられるか、が大問題なんですよね。
そういう意味で、(関係を数年経た後での)理性的な繋がりがこの本では強調されているのではないでしょうか。

結局、相手への愛情が性欲に根差しているとその関係は弱いし、限界がある。
それでも自分の愛情が「ただの性欲なのか本物の愛情なのか」なんて恋愛初期には自己欺瞞が強く働いて自分では気づけないものだと思うから、結局イレモノの関係を数年経たなければ精神的な関係にも到れないと私は思います。
最初から精神的な関係と言われても、ちょっと信じがたいですからねぇ。恋愛初期はうぬぼれと自己欺瞞で、なんでも言えるものですし。

>りょうさん
> 266ページの性的衝動はマスターベーションでおさえれば済むの部分なんですが、
> 相手が悲しむことをしないというのであれば、自分というものがあるのに
> ビデオ等のモデルに性的衝動を向けるということは悲しいことではないのでしょうか?

なるほど。微妙な問題ですね。
それは男性の性欲の程度をどう解釈するかによるのかな?個人差もあるでしょうし。
おそらく、動物だったら他の異性に突進して行ってしまうところを、人間なら理性的にコントロールできるという意味でのマスターベーションだと思うけど、確かにそれだけでも悲しがる人がいるでしょうね。

>永遠の深海魚さん
> つまり、子供を作るためにSEXをしたいという欲望は、"意識的"ではなく"無意識的"であることが理想だからです。
> 言い換えれば、"理性的欲求"ではなく"本能的欲求"であるべきだと。
> 理性で求めるのではなく本能で求めるから、逆にLOVEを突き詰められると思います。

セックスは本能的な行為でしかないと思います。
ただ他の異性にも向かうその本能をどこまで理性がコントロールできるか、が問題ですよね。
そしてひとりの愛する人とのセックスは、好きなだけしてもしなくてもどっちでもいいと私は思います。
セックスそれ自体には愛を突き詰める要素はないと思うので。

>藍香さん
> それで、分からないのが色々あるのですが、ラストのコーゾーとウサニの会話の「トケチャウ」とは?
> やりとりが始めの方から少し理解できず、漠然と少し怖いイメージが・・・

二人がひとつになって死を乗り越える永遠の愛の表現じゃないでしょうか?
個人的には、そのラストシーンの会話はあまり心に響かなかったですけど…。

[14Name:MR.ADVENTURE - 2003/10/04(Sat) 23:21 No.14 

田舎で入荷が遅れましたが一日で読み終えました!
読み終えたばかりなんですが、今回は右脳作品でしたね。
もちろん、左脳的な部分もありましたが、
スラスラと読む事ができました。それと永遠の深海魚さんも
書いてらっしゃいますが、思いっきり「世紀末の詩」に
似た感覚がありました。特に「世紀末の詩」の後半に。
それにしても、永遠の深海魚さんが提議した
問題は本当に難しいですね。野島さん以外の人の性に
対する考え方など聞いていて、僕も考え中の
問題でした。これは簡単に答えが出ない。
でも、物語のラストはまさしく真実の愛の形だと
思いました。野島さんらしくて大好きです。

[15Name:村雨優紀 - 2003/10/05(Sun) 18:08 No.15  HomePage

ふみさんへ

>>最初から精神的な関係と言われても、ちょっと信じがたいですからねぇ。恋愛初期はうぬぼれと自己欺瞞で、なんでも言えるものですし。

そうですね、僕もこれはそう思います。
世紀末で言えば(ウサニにも似たセリフがあったけれど)
入り口はかならず恋からはじまるものだと思います。
長い時間が必要だと思いますね。
もちろん悪戯にただ同じ時間を過ごせば良いと言う
わけでは無いんですけど。

[16Name:のち。 - 2003/10/06(Mon) 13:27 No.16 

 はじめまして。結構前からのぞかせていただいていたんですけど、「ウサニ」を読んで、私も投稿したくなりました。

読んで、凄く泣いて「私は絶対浮気しない」って心から決めました。
上手く言葉に出来ないんですけど、ウサニが居なかったらコーゾーは孤独だったし、コーゾーが居なかったらウサニは孤独だったと思うんです。この世のどこかに居た、たった一人の存在に逢えた。いくら人が溢れてても、いくら子孫繁栄したって、その人に逢えなかったら寂しいだろうなぁ…って私は思うし、私も逢いたから。とにかく浮気しません。
遺伝子レベルの話とか理解できるし、難しい問題なんですけど、読んだ人には「浮気しない」って、読んだ瞬間だけでも思って欲しいと思います。

[17Name:ミホ - 2003/10/07(Tue) 09:44 No.17 

「スワンレイク」の時みたいに、涙は出なかったけど、
読みやすく、何より男性心理を盗み見してるみたいで、おもしろかったです。(ちょっぴり恥ずかしくなって、周りに人がいないか、キョロキョロした箇所があったけど(笑))

本音で言えば、女はきっと愛する男性にとっての存在として考えれば、ウサニになりたいし、同時にレーコでもありたいと思う。
でも、たいがいは大きく分類され見られてしまう。
男性の中に2つの感情が芽生えるのと同じで、女性にも好きな男性を母性でやさしく包みたい想いと壊してしまいたい想いを持つものだと思います。
もちろん、すべてではありませんが・・。

だからこそ、
>>愛を突き詰める時に、"肉体重視"にしろ"精神重視"にしろ偏り過ぎは遠回りになるということです

この言葉は納得してしまいました。

いずれにしても、人生を終えるときに、愛する人がいたり、
愛してくれる人がいたら、それだけで幸せなんだろうなって
思いました。例えそれが、心の中だけにいるとしても・・。

[18Name:ユミ - 2003/10/08(Wed) 18:48 No.18 

わたしのお父さんは昔から浮気癖がひどく、しかも、恋人が変わるたびに、幼いわたしに彼女の写真を見せては自慢してたの。訳がわかんないでしょ?
お母さんはよく泣いたりわめいたりしてたケド、今も離婚はしてない。子供のためだってよく言ってる。でも本当はもうすっかり諦めてるんじゃないかな。いろんなことを面倒臭いにしている間に、いつの間にか自分だけ年をとって、今ではお父さんはほとんど家には帰らない。
わたしはそんな光景を目にしながら、自分が男の人とつき合う年頃になると、自分の中に当たり前のようにこんな

[19Name:ドロップ☆ - 2003/10/09(Thu) 00:12 No.19 

愛は存在する。と信じたいなと思いました。どこかでまだ愛を拒絶し、この世のどこにも誰にも存在しないし、生きる上でなんの意味も価値もないのだと諦めに似た絶望的思いがあります。でもまた、どこかでまだ愛を求め、この世のどこか誰かには存在し、生きる上でなんらかの意味や価値があるのだと安らぎに似た希望的思いがあります。多重人格的。辿り着きい・・・でもあたしはまだ本当の愛を感じたことも見たこともないいし、現にあたしの親には存在していない。もう存在してないと言ったほうがいいのかも。あたしとは愛着が故のあたしなんだろう。だから自分にも辿り着けるのか不安です。だけどあたしも貪欲にも辿り着きたいと信じています。ウサニの中で、大人になった映子が「夢を語る男は決して夢を手に入れないことも分かっていた」みたいなことが書かれていたけど、あたしのこの思いも夢物語にすぎないのかな?とか、こうやって考えて考えて本質から遠ざかってしまう人には手に入れられないのかな?と自己嫌悪に陥ってしまいました。またまた考えるきっかけとなり、いい出会いをした一冊でした♪


[20Name:ナオ - 2003/10/12(Sun) 23:13 No.20 

最近忙しく、小説を読む時間が寝る前しかなかったので、たぶんウサニを読むのに1週間ぐらいかかってしまうんではないかと思っていましたが、気づいたら徹夜で読んでいました(笑)


お粗末ながら感想を。
あまり内容と関係ないかもしれませんが、野島さんの設定のうまさに感動しました。
スワンレイクとは違い、愛についてむき出しで語っているにもかかわらず、物語としても面白いと感じました。

純粋な愛(本能や理性に囚われない)をあらわすには、やはり人だと外見や社会的立場などの要素が加わってしまい、非常に難しい。
そこにうさぎのぬいぐるみという、まったく俗世にまみれていないものを使ったのはさすがと感じました。

性的欲求という本能だけに問いかけた愛をもとめたレイコさん。
それにたいして心以外何ももっていないウサニ。
でも何ももっていないウサニだからこそ、コーゾーは不純と思われるものを取り除いた純粋で綺麗な水に住む愛を見つけられたのではないかと思います。

勝手な自己解釈ですが、文中に何回か出てきた4年という文字。
肉体的にも精神的にも飽きが来てしまう4年(あるいはそれに匹敵する何か)を経過しても、それでも相手を思う気持ちが残ってるとすれば、それこそが純粋な愛なのだと感じました。


あとウサニの言語能力が足りていないために、自然と哲学の問答法になっていた会話が個人的には好きでした。
それを真剣に、そして面白く返すコーゾーの会話は、眠気を奪うに十分でした(笑)

[21Name:よしぞう - 2003/10/14(Tue) 18:25 No.21 

やっと昨日、本を購入できました!!
まだ、全部読み終えてないのですが、最初の方を読んでいて、いつもの野島さんの作品とは違うなあと感じたのですが、それは「母親」の存在が前面的に出てるなあということです。コーゾーが「母さん、母さん」と心の中で話しかけているところは、とても温かい気持ちになります。また、今回は本当に読みやすく、笑いも充分にありですよね!
今までの野島さんの作品は、あまり親子間に存在する母性愛が感じられない、というよりは、描き出そうとしてない感じがしてました。例えば、「高校教師’93」「人間・失格」「未成年」では、主人公(「人間・失格」では、誠君ですが)の実母の存在が無いといったところです。「ゴールデンボール」では、母親に捨てられた主人公だし、「S.O.S」では、母親が家出しちゃってるし・・・。とにかく、父性愛や男女間の愛が書かれていても、親子間の母性愛を感じる作品は、無かったように感じます。でも、「スワンレイク」では、究極的な母への愛情が書かれていましたが・・・。
浮気や愛についてのシーンまではまだ、深く読んでいないのですが、ちょっとコーゾーと母親との結びつきに心温まったので、書き込みします。心の鉢のお話、いいですよね〜
それでは、これから本腰入れて読みます。

[22Name:どらみ - 2003/10/27(Mon) 10:52 No.22 

私もエーコのような家庭なので、エーコの気持ちがとてもよくわかります。
男なんて信用できない、愛よりも金、と教えられてきました。
浮気、不倫、援助交際、バイアグラ、風俗、AV、いろいろなことで男性そのものを軽蔑してしまいます。
でもやっぱり好きな人はできてしまうし、永遠の愛を信じたいです。
永遠の愛って存在するのでしょうか?
エーコと同じように、ずっと悩んでいます。
浮気しない男の人って、いるんでしょうか?

[23Name:Ree - 2003/11/06(Thu) 00:01 No.23 

はじめまして。
ココには何度も来たことがあるのですが初めてカキコします。

ウサニを読んでたら何回も泣けてきちゃいました。
切ないキモチとか悲しいキモチとか、色んな理由はあるけど、
一番泣けたのは、この本に書いてあることを愛と呼ぶなら、
あたしはとても愛されていたとゆうことです。
そして離れた今もきっと愛されているのだと。
最後の方に書いてあった沢山の『ネェ・・・』とゆうの、
あたしも同じようなことを何度も聞いたことがあります。
キモチがとってもシンクロしていっぱい泣きました。

野島さんの作品に触れて、いつも思うことがあります。
愛とゆうのは気が狂うようなことなのかもしれないと。

[24Name:ヨグ - 2003/11/19(Wed) 19:50 No.25 

皆さんはじめまして。先日ウサニを読んで(3回目)、
初めて気付いたことがあるんです。

ほとんどの登場人物の名前に、数字入ってますよね?
一宮、二階堂、三河屋、四ツ谷、そして七瀬。それぞれ印象的な
人物ですけど、これって深い意味はあるのでしょうか?

前作ではアン、ドゥ、トロワ、キャトル、サンクとまさに
5までの数字それぞれに人格を振り分けてましたけど。
どうなんでしょう?

ただの野島氏一流のユーモアでしょうかね(笑)
皆さんの解釈を聞いてみたいです!

[25Name:かるつ - 2003/11/21(Fri) 10:44 No.26 

ヨグさん。確かエーコは六条でしたよね。てことは足りないのが5だからコーゾーの名字に入ってるんでしょうか。
 全部で7なので、野島さんのロマンティストぶり爆発で、虹を創った、て事かも知れないですね。冒頭の湖の描写で虹が出てきていたから、そんな気がしてます。深読みしすぎですかね?

[26Name:まち - 2003/11/23(Sun) 09:12 No.27 

はじめまして。
僕は最近いろんな人をすぐ好きになる反面、誰ともきちんとした関係をもっていないことにさみしい気持ちを抱いていました。そんな時にウサニを読んだのですが、読み終わって、またせつない気持ちになりました。
悲しい、うれしい。

すぐ好きになる、というのは入れ物に反応しているだけにすぎないのか。そこで感じるのは「SEXしたい!」というより「一緒にいてほしい」というさみしさからくるような、心の穴を誰かに埋めてほしい、というようなもののような気がします。どこまで、性欲とか本能とかが関係しているのかは分かりませんが。

ただ、愛着の果てに愛があるのか、それとも愛着に惑わされてはいけないのか、そこがすごく大事なことだと思うのですが、みなさんはどう思いますか。

[27Name:yuwa - 2003/11/30(Sun) 05:41 No.28 

こんにちわ。


あの、ウサニって表紙のような姿だったんですか・・?それとも、もっとどこかで売っているようなふつうウサギの姿なんですか?なぜか気になります。

[28Name:まち - 2003/12/01(Mon) 13:22 No.29 

こんにちは。ぬいぐるみ屋さんでウサニを必死で探すシーンもあったし、ウサニはぬいぐるみはぬいぐるみだったんでしょう。形としては。
ただ、もともと実体を持たないから、姿は見る人が想像するしかないってことかな。
・・・読み終える前は、」最後にぬいぐるみが表紙の姿に変身するのか、と思ってたけど。

[29Name:どか - 2003/12/09(Tue) 14:05 No.30 

こちらのサイトへの書き込みはずいぶん久しぶりな気がします(ふみサマごぶさたです!)。ようやく「ウサニ」読み終わりました。読み終わって思ったことは、私は「ウサニ」よりも「スワンレイク」が好きなんだなあということです。でも・・・、実際に涙をたくさん流したのはこっちでした。

野島サンは職業作家の方々と比べると決して小説を書くのが上手いわけではないと思いますが、それでも私は野島サンの小説のワンシーンから立ち上がるあのビジュアルイメージが大好きです(上手い下手じゃなくイイワルイが大切ですよね)。あの検屍が済んだレイコさんがコーゾーに会いに来るシーンは、涙腺が決壊する一方で、本当にフルカラーで映像が浮かんできました。

まだテーマについてはぐるぐる頭の中で渦巻いてますが、これが胸に降りてきたら「スワンレイク」とも比較しながら納得していきたいです。

[30Name:めぐ - 2003/12/16(Tue) 02:44 No.31  HomePage

愛とはきっと相手を思う優しい気持ち=思いやりなんですね。そして相手を許すということができることが愛であると思える作品でした。
コゾーがれいこさんの死んだ身体に乗り移ったウサニに対して言ったセリフがものすごく泣けました。
人間生きていく中で人との関係を通して「気付く」ことの大切さも感じられる作品でした。


例えば、つきあっている恋人が浮気したとするじゃないですか?
そうしたら怒ったり泣いたりするかもしれないけど『好き』な気持ちは変わらないでしょう?
だって泣くのも怒るのもその人がとってもとっても好きだって証拠なんですから。

本当に『好き」だったら許せるのが『愛』だし外見に拘らず、相手の魂を見つめること感じることが『愛』なんだと思いました。

愛と愛着の違いも悟れる部分があったし、野島さんの本は本当に勉強になります(笑)
作品を読んでいると『悲しいけど優しい』作品『残酷だけど美しい』作品、そのギャップに魅かれます。

人間は常に矛盾の世界を生きているのだと私的に感じました。

[31Name:みや - 2003/12/24(Wed) 10:53 No.32 

読みました☆

とても、とても感動しました。

ウサニの一途な気持ち。

新しい入れ物へ、気持ちを向けてしまうコーゾー。

現実的なようで、現実的じゃないような、不思議な感じでした。

体の関係が無くたって、愛は変らず愛で、いくら体が、ゾンビであったり、ウサギの人形だったりしても、気持ちは変らない。
すごいですよねぇ。
でも、それこそが愛なんだなぁ〜と思いました。

見た目や、体や、お金、そうゆうものを取っ払っても、
好きだと言えるのか、考えさせられました。
やっぱり、浮気されれば、不安にもなるし、怖くもなる、
自分は、いつ捨てられてしまうんだろう。
自分の何処が悪かったんだろう。

コーゾーは、浮気はしたけど、ウサニを悲しませないようにと、気がついて宣言した。

浮気も、ショックだけど、好きな相手の悲しんでる顔を見てても、平気な顔をする、男達に、この本を読んで欲しいです。

一途に、人を思うことは、悪いことではないし、恥ずかしいことでもなくて、
凄くすてきなことなんだなぁ〜と思いました。

スワンレイクも、野島伸司さんらしくて好きだったけど、
今回のは、本当の優しさ、悲しみ、愛を感じることのできるものでした☆


どうまとめたらいいのかわからなくなっちゃいました。
読みにくいかも、ですけどごめんなさい。

[32Name:ゆうすけ - 2004/01/16(Fri) 03:19 No.33 

はじめまして。
流れ流れでこのサイトに行き着き、ウサニBBSがあったのでついついカキコしちゃってます。(皆様の文章力に比べ、僕の文章力は拙いので萎縮しちゃいますけど^^;)


ウサニ読みました。
涙腺が壊れたかと思ったくらい泣きました。
今も思い出して泣きながらカキコしています。

それは恐らく僕もコーゾーや(コーゾーは浮気になるのかな?)コーゾーのお父さんと同じ経験、浮気をしてしまったからだと思いました。


今は彼女は居ませんが、半年ぐらい前に純粋に僕のことだけを見てくれてた彼女が居て、まるでウサニみたいな子でした。
でも・・・一過性の好奇心と言うものは厄介なもので、僕は体と体との関係というものに異常なほどの好奇心があって、あろう事か彼女のヤリマンの友達とセックスをしてしまいました・・・。
コーゾーとレーコさんみたいじゃなく、イレモノへの執着も何も無い、誰でも良かったのです。
最低です。獣同然です。
彼女は酷く傷つき、リストカットもし、挙句の果てには多重人格になってしまい・・・。


ウサニから話題が逸れてしまいましたね(汗)


僕は今、本当に一途に・・・狂おしいほどその彼女のことを愛してます。まぁ一度浮気してしまったから説得力も何も無いですけど・・・
どれだけ愛しても、ウサニみたいにもう彼女が僕の元に返ってくることも無いでしょうし・・・
ウサニは幻想の世界の物語であって、現実とはかなり離れているのでしょうね。
でも僕はずっと待ってるつもりです。こんな僕のことを彼女は「可哀想な人だね」ってニコってはにかんで言います。
それはもう「付き合えないよ、もう無理なんだよ」ってことを露呈しているのでしょう。
それでもまだ僕の傍に居てくれるのは多重人格になったとき、献身的に傍に居て、励まして、病気について勉強して、治るまでずっと居たからでしょう。
その時僕は確かに彼女のことを愛してました。
だからウサニを読んで過去の自分を恨み、後悔しました・・・
もっとも、後悔は浮気して、告白するときから有りましたけど・・・
僕の愛はニセモノなのかなって何度も疑いました。
でも今の自分を信じたい、永遠の愛を信じたいと思いました。
キレイ事に聞こえるかもしれませんけど、これからずっと振り向いてくれなくても、とても苦しいですけど、今も、これからも僕は彼女を永遠に愛し続けたいです。

僕は彼女が去っていったとき気が触れそうなぐらい発狂し、ボロボロになりました。(今現在もそうだけど)
愛とは、気が狂うぐらい相手を常に想い続けないと辿り着けないものなのかもしれないですね。(価値観によるけど)


世の中の女性の皆様、僕みたいな近くに大切に想ってくれてる人が居たにもかかわらず、浮気してしまう男を存分に憎んでください(苦笑)


私的なことを多く書いてしまいましたね(汗)
読みにくい駄文でゴメンなさい。

あと、スワンレイクは都合上まだ読んでないので、是非読んでみたいと思います。

[33Name:マチコ - 2004/01/16(Fri) 18:21 No.34 

はじめまして。
こちらのBBSに始めて参加させていただきます。


最初、私はウサニを「表紙かわいいなぁ〜」と思って手にとり、そのまま書店で立ち読みしました。
そして、読み飛ばしつつざっと字を追っていただけなのに、ラストに近づくにつれ涙腺が壊れそうで書店では続きが読めなくなってしまいました。
買って、号泣しながら読み直した感想を書きたいとおもいます。


「ぼくは、ぼくたち男性は、こんなにも女性の人間としての尊厳を奪い続けていたのでしょうか」

女性はいつまでも好きな人にかわいいと言ってもらいたいので、自分の意思とは関係なく、否応なしに努力してしまうのだと思います。
それが自分らしくいられなくなることだとしても、自分の相手に対する愛のほうが強くなってしまい、その努力が無になったと感じたときに女性は人間としての尊厳(自分らしさ)を失ってしまうことになるのかな、と思いました。


「ネェ、ホントウにあたしだけ?」
「ネェ、ホントウならあたしもあなたのために生まれたの」

主観も入ってますが、この部分(p275〜286)はホントウに女性の本音だな〜と思いました。
本当は誰だってそう思いたいし思ってほしいんです。
プライドを脱ぎ捨てて理論武装をすべて解いてしまえば。
でも大多数の女性は、こんなに素直な気持ちは恐くてとても表に出せない。
そういう部分が自分にもシンクロして、家で号泣してしまいました。


それから、ウサニ、レーコさん、コーゾーのお母さん、女性陣みんなに共感してしまいました。

「ネェ、ホントウにあたしだけ?」

3人とも、心の根底にあったのはその思いなのです。
でも、
『男は浮気をするもの』
というセオリーの前に、それそれが自分なりの精神衛生上の防衛策をとったのだと思います。
それがコーゾーのお母さんであったら、見て見ぬふりをして、傷付きながらも愛する人との関係をつなぎとめることであり。
レーコさんだったら、相手の心変わりに先回りして、最初からこころを与えないこと(そのかわり自分も精神的なぬくもりを求められない)であり。
ウサニはただひとり、自分の精神を守るよりも、ストレートに相手との誠実な愛を求めていると思います。
それには、その愛の存在を信じなければなりません。
私はコーゾーのお母さんやレーコさんに、信じたいけど信じていられない、人間の弱さを感じました。


ただ、一つ共感できないのは、ウサニがコーゾーが求めるからSEXをしたりキスをしたりしようとすることです。
女性だってもっとイージーに性的欲求が高まる事もあるのになぁ、と。
やはりそれは精神的な愛の象徴として描かれているウサニにはないんでしょうかね。。。

長くてとりとめのない内容になってしまい、すみません。
でもとても考えさせられました、ウサニ。
ここらへんで失礼します。


[34Name:YUKI - 2004/02/11(Wed) 16:26 No.35 

ゆうすけさん、あなたは浮気をした自己嫌悪で彼女のことを愛していると思いたいだけじゃないですか?あなたが本当に彼女を愛しているとしても、私が彼女だったら絶対に許せない。こんなところで自分の過去の過ちを告白して楽になろうとしているようにしか思えません。でも彼女はあなたのそばにいてくれるんですね。やさしい人ですね。私にはちょっと理解できない。

エーコが大人になって変わっちゃったのは悲しかったな。人間誰でも変わっていくことは必至だけど、エーコにはずっと幼い日の気持ちのままでいてほしかった。

[35Name:太郎 - 2004/02/12(Thu) 10:29 No.36 

始めまして。
よくこのHPを見させていただいています。

私は野島さんの作品が大好きで、「ウサニ」を読んで強烈に感じた事があります。
「浮気」に付いて私は結構軽い考えがありました。「ばれなければOK」とか、「ばれないようにやってもらえればOK」の考えです。
これを読んで、相手への気持ちの大切さが分かりました。
だけど、私はこれを読んで1つわからない点がありました。「浮気はどこまでが浮気か」というところです。
会話の内容で「風俗もダメ」というのがどうしても納得がいかなかったからです。
できれば皆さんの意見も聞きたいです。

いきなり来て失礼を言ったかもしれません。不可解に思った方には謝ります。ですが私の考えです。

[36Name:YUKI - 2004/02/13(Fri) 14:33 No.37 

前の私の書き込みと矛盾していますが、私はセックスは愛じゃないと思うので、彼が他の女性とセックスをしても浮気だと思いません。でも私のような考えの人はほかにはいないと思います。

[37Name:マチコ - 2004/02/16(Mon) 00:27 No.38 

>私はセックスは愛じゃないと思う

YUKIさんの言うように、セックスは浮気ではないという女性は少ないかもしれませんね。
それはどちらかというと、男性的な意見だなと思いました。
風俗なんかの、愛を伴わないビジネスライクなセックスが成り立っているわけですし。
太郎さんがおっしゃっているのもそういうことかな、と。

私は、風俗が浮気かどうかと言ったらやはり浮気だと思います。
それは、私が好きな人が他の誰に性的に触れたら嫌だと思うからです。
でもYUKIさんのように浮気だと思わない女性もいるので、一概には言えないことですね。

私は、彼が私が耐えられないほど嫌だと思うことをしたら浮気だと思っています。

[38Name:YUKI - 2004/02/16(Mon) 14:54 No.39 

「どこからどこまでが浮気か」というのには色々な考えがあるようなので太郎さんは彼女に聞いてみればいいと思います。無理ですかね。

[39Name:太郎 - 2004/02/18(Wed) 17:24 No.40 

YUKIさん・マチコさん返答ありがとうございました。
私なりにいろいろ考えたりしました。
マチコさんの考え方の「彼が私が耐えられないほど嫌だと思うことをしたら浮気だと思っています。」は相手への思う気持ちがあればいいと感じましたよ。
彼女に「どこからどこまでが浮気か」と聞くのは聞き辛いですね。だけど、聞いた方が関係は築きやすいですね。試してみます。

浮気はやっぱり人の感情や考え方に基づいて変わっていくものなんですね。ためになりました。ありがとうございました。

[40Name:ふみ - 2004/02/19(Thu) 00:56 No.41 

>太郎さん
風俗はOKだという論理は、精神的には(彼女や妻を)愛しているからかまわないんじゃないか?ということですよね?
でも精神と肉体を分けて考えて、肉体的な浮気を許容してしまうとキリがないし、浮気する側の都合のいい考え方のような気がします。
野島さんの考え方として、性欲に負けるのは愛じゃないというのがあると思うんですよね。

[41Name:hope - 2004/02/22(Sun) 20:08 No.42 

変な話ですが…。私には1つ上のいとこがいます。私が男でいとこが女です。小さい頃から知っている中なんですが、最近いとこの方に彼氏が出来て結婚をすると言う噂まで親戚の間で出ているのです。(前置きしておきますが、私は生まれてからセックスをしたことがありません)その噂を聞くたびにとても嫌な気持ちになるのです。同姓状態だとか、別の人との噂を立てたときも、嫌な気持ちです。今回、その子の親から聞いた話で同棲しているということが分かりました。その時、私はいつもの嫌な気持ちが出てきて、このまま結婚したらどうしよう俺って考えました。別に恋愛感情があるわけではないのですが、嫌な気持ちです。その(結婚したら)空想の中で、私はその相手を殺そうと思っていました。俺をおいて結婚なんかするなよ。という気持ちです。変な話ですが私はその男といとこにジェラシーを感じていることは間違いがないようです。結婚=幸せとは限りませんが、俺のほうがさきに幸せになってないときがすまないのです。だから、結婚したら相手を殺してやろうと想像しました。失うものは私には何もないのですから。(本当にするわけではないので安心してください)殺してどうするのかって言っても決めてないので分かりません。ただこの想像をしたときにウサニの話にジェラシーってあったなって思ったんです。ただただそう思って書かせていただきました。不快に思った方がいたら、申し訳ありません。ただこれを書くということでそのストレスを少しでもなくそうとしただけなので…。 

自分のことしか考えてないんです。申し訳ございませんでした。

[42Name:ふみ - 2004/02/22(Sun) 23:42 No.43 

>hopeさん
ご自身でも理解されてますがそれは嫉妬ですよ。(もしくは独占欲?)
だから早まらずに、他のことに目を向けた方がいいと思います。
恋人ができたら、”あの時の感情はなんだったんだ”って冷静に受け取れると思います。

[43Name:YUKI - 2004/02/23(Mon) 14:05 No.44 

>hopeさん
それは「早い者勝ち主義」ですかね。同棲にしても結婚にしても、人に先を越されるのが悔しいんですか?そういうのは「ウサニ」のジェラシーとは別物の気がしますが…。ふみさんの言うように他のことに目を向けたほうがいいと思いますね。

[44Name:hope - 2004/02/24(Tue) 12:31 No.45 

なんかすいません。つい嫌な思いで書いてしまいました。ふみさん、YUKIさんありがとうございました。他のいろんな事に目を向けてみたいと思います。

[45Name:YUKI - 2004/03/01(Mon) 08:06 No.46 

[36]に私が書いた「彼がほかの人とセックスをしても浮気だと思わない」という私の考えは、私はセックスが好きじゃないので、「そんなにしたきゃ他の人としてくれ!」という考えが背景にあってのことなんですが、それは、私が彼のことを本当に好きなわけじゃないからそんなふうに思えるのでしょうか。でも、同じく[36]に書いた「セックスは愛じゃないと思う」というのは本当にそう思います。だって好きな相手とじゃなくたって平気でセックスしてる人ばっかじゃん?

[46Name:ふみ - 2004/03/03(Wed) 00:41 No.47 

>YUKIさん
なるほどーそういう方もいるんですね。リップスティックの牧村みたいですね。
でも身体の浮気がOKでも、彼が浮気相手に本気になることもありえますよね。
身体だけではなく心も。
そんなに簡単に心と身体を割り切れる人ばかりではないと思いますし。
それとも、(身体の関係は別として)彼が他の女性と親しくしてても嫉妬感情っていうのは全くないんですか?

[47Name:YUKI - 2004/03/03(Wed) 01:05 No.48 

>ふみさん
>(身体の関係は別として)彼が他の女性と親しくしてても嫉妬感情っていうのは全くないんですか?

…ありますね。嫉妬しますね。うーん。「ほかの人とセックスしてくれ!ほかの人と仲良くしないでくれ!」っていうのはかなり自分勝手ですね。

彼がほかの人とセックスをしても、私のことを好きでいてくれるなら浮気だと思わないんですけど、心と身体を別にして考えるのは難しいですか?

できれば私はセックスはしたくないです。でも本当は彼が他の女性とするのは嫌です。でも、「セックス無しの付き合い」は無理な人が多いようで。

牧村みたいですか。リップスティックは観たときも読んだときも牧村を見て「私みたいだなあ」とは思いませんでしたが、牧村みたいですか。

[48Name:ふみ - 2004/03/06(Sat) 01:14 No.49 

>YUKIさん
>心と身体を別にして考えるのは難しいですか?

性欲を他の人で処理しつつ心だけは恋愛関係で繋がるって難しんじゃないかなぁ。と思います。生命の仕組みとして。。友達感覚みたいになるのかな?
浮気とか不倫って「(本命に対して)心がもうない」からこそやれる行為だと思いますし。
切り離して気楽にやってるように見える人は、心のあり場がどこにもないんじゃないかと。

[49Name:YUKI - 2004/03/10(Wed) 15:14 No.50 

ふみさんへ。
そうですか。考えを改めます。

[50Name:SNYDER‘s - 2004/04/08(Thu) 20:35 No.51 

最近やっとウサニ読みました!
はっきり言って本当に感動しました。
ウサニがレーコさんの死体に入った時は本当に一途な愛に触れた思いでした。
私もレーコさんと同じような考えかたをしていました。
やっぱり自分を全てさらけ出して、男の人に裏切られ続けたからです。いつしか自分の事は話さない、好きな素振りも見せない人になっていました。でも、不思議と男の人はそうすると私から離れようとはしませんでした。
男の人の本能はハンターだから、全てを自分の物にするまでは追い続けるそうです。だから私はそれでいいんだと思い込んでいました。
でも、やっぱり自分の気持ちを言わないのは相手にも誤解されるし、自分でも嫌でした。
本当は素直に好きだと言いたかったんです。

ウサニを読み、私の気持ちは救われたようななんだか変な気持ちになりました。
私も浮気は男の甲斐性だとどこかで諦めていました。でも、そうではないんだと、思いっきり怒ってもいいんだと教えてもらったような感じです。
そして、私も気分の気持ちをはっきりと伝えようとおもいました。

なんだか野島さんにエールをもらったような気がします。ウサニを読むと世界中の女のコは救われるんじゃないかな…?
野島さん、素敵な物語をありがとう!!

[51Name:パンドラ - 2004/04/09(Fri) 19:05 No.52 


はじめまして。
私は謎めいてるから追われるよりは自分を曝け出して追っている方がいいと思う。それで振り向いてもらえたら本当の愛になるのでは?
自分のことすべて受け止めてもらえたらうれしいよね。「この世の果て」で「女にとって一番大事なことは存在を認めてもらうこと」ってせりふあったな。本当にそうだと思う。
何で野島さんはおんなのこころがわかるんだろう?


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