4話「明かされた過去~3万人の子供たちへ」感想
2008.02.05 Tuesday2話は老婦人菱田さんの居場所、3話は美桜の女心、と穏かな内容だったけど、
4話は省吾のネグレクトにスポットが当たって、一転して社会派タッチでした。
1話ごとにテーマがあり、雰囲気がけっこう違う、というのがこのドラマの特徴のひとつかもしれません。
「名もなき戦士」というネーミングは絶妙ですね。
世間から注目されてないけど、苦しんだり闘っている人たちが多くいる、という事実。
今作に限らず、野島作品にはそういった人たちへの暖かい眼差しを感じます。
省吾を救出する時に覆面を被っていたのが気になりました。
それは英治やマスターもまた、表舞台には出ることのない、名もなき戦士だからでしょう。
世間から注目されなかったり目立たないところでも、優しさや正義感を持てるのかどうか。
そこに今作のテーマ”引きの美学”のヒーロー像を感じました。
自分は報われなくてもいい、という英治の優しさは素晴らしいですね。
英治が冷酷な人間にはとても思えない美桜は、院長が何と言っても、英治を信じると心に誓います。
しかし美桜自身が目のことで嘘をついているわけで、好きだからこそ嘘をつきながら接するのは辛いでしょうね。
嘘で繋がる関係は初期作の「君が嘘をついた」「すてきな片思い」に共通すると思います。
嘘がバレた時にどうなるか…気になります。